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[社説]非核化は“目標”であり、首脳会談の“条件”ではない

2/13(火) 12:02配信

ハンギョレ新聞

 平昌(ピョンチャン)冬季五輪を契機に南北首脳会談が本格的な論議の舞台に上がった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「条件を整えて実現させよう」と話し「歓迎」する立場の中でも慎重さを表わした。ドナルド・トランプ米行政府との協議など、朝鮮半島周辺の状況をあまねく考慮しなければならないためだ。このように朝鮮半島問題は「南北2者だけの協議」で解決される状況を越えて久しい。だが、保守層の一部の主張のように「非核化を前提としなければ首脳会談はするな」という考え方では困る。さらに自由韓国党は、公式論評を通じて「北朝鮮の核廃棄が前提にならない大統領訪朝は利敵行為」と言ったが、非現実的な政治攻勢に過ぎない。

 非核化は対話の「入口」ではなく「出口」だ。現実的に言ってテーブルに座る前に非核化の約束を取り付けるということは無理だ。制裁を強化して北朝鮮を屈服させるという構想も、実現可能性が低いだけでなく、朝鮮半島を極度の軍事的緊張の中に追い詰める行為だ。南北双方が途方もないリスクを抱え込まなければならない。したがって、ひとまず会って緊張を緩和し、その延長線上で「非核化」でも何でも議論するのが合理的で妥当な選択だと見る。

 首脳会談が実現すれば、文大統領が金正恩(キム・ジョンウン)委員長に非核化に対する我々の立場を明確にすることは当然だ。その場で「核放棄の約束」まで取り付けられれば良いが、それは容易でないことは明らかだ。非核化は、一刀のもとに成し遂げられる事案ではない。至難だが、粘り強く進めなければならない。しかも、この懸案は南北間の問題ではない。北朝鮮は核開発の名分に米国の軍事的脅威を挙げている。したがって実質的進展を成し遂げるには、朝米対話と交渉が必須だ。文在寅政府が南北首脳会談成功のために米国など周辺国を説得すると同時に、朝米接触の助産師の役割まで一手に務めなければならないのはそのためだ。

 帰国の飛行機内でマイク・ペンス米副大統領とインタビューしたワシントンポストの11日(現地時間)の報道によれば、ペンス副大統領は文大統領との会合で「北朝鮮との条件なき対話に出る意志と平昌以後の南北対話を支持する」と明らかにしたという。これに先立ってトランプ大統領も6日「適切な時期になれば米国も(北朝鮮との対話に)参加するだろう」と話している。ペンス副大統領が韓国で見せた過度な言動は、トランプ行政府の既存方針よりさらに強硬な側面が濃厚だ。これを基準として米国の政策方向を判断してはならない。

 首脳会談が成し遂げられれば、非核化の他にも南北間で議論する事案は多い。離散家族対面など人道的問題のみならず、軍事的緊張緩和のための実質的方案、休戦ライン一帯の偶発的軍事衝突防止などを協議するのはきわめて緊要だ。どれ一つとして容易なものはないが、平和と和解の時代のためには必ず経なければならない道だ。文在寅政府は、国民を信じて、朝鮮半島平和のために一歩一歩踏み出すよう願う。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:2/13(火) 12:02
ハンギョレ新聞