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NASAのホームページにキム・ヨナが登場した理由は?

2/13(火) 18:23配信

ハンギョレ新聞

冬季五輪選手たちの動きを通じて 8つの物理概念を説明

 米航空宇宙局(以下、NASA)の「チャンドラーX線宇宙望遠鏡」(Chandra X-ray Observatory)で韓国のフィギュアスケーターでありオリンピック・チャンピオンのキム・ヨナを最初の写真に登場させた科学教育刊行物『アストロリンピックス・ウィンター』(AstrOlympics Winter)を公開した。『アストロリンピックス・ウィンター』は、冬季五輪選手たちの動きを通じて8種類の物理概念を説明するインターネット刊行物だ。

 フィギュアの女王キム・ヨナが、代表写真に登場した最初の物理概念は、「物体が移動しない軸を中心に回る運動」である“回転”(Rotation)だ。NASAは回転の概念を説明するために、日常よく見るテーマパークの回転木馬、ターンテーブルで再生するビニル基レコード、そして洗濯機を登場させた。回転運動の速さは、特定時間に何周回るかにより決定されるが、五輪選手たちにとってこの回転の速さは勝負で勝つために大変重要な要素だ。フィギュアスケートの選手たちが3回転ジャンプするトリプルジャンプに成功するには、宙空に浮いている0.65~0.70秒間に約340rpm(分当たりの回転数)で回転しなければならない。

 そこで“340rpm”がどの程度の速さかを計るために、NASAは日常の事物を例にあげた。

 1秒に何回転するかを表す単位はヘルツ(Hertz,Hz、振動数)であるが、天井に固定された大型扇風機は1秒に約2回転する。したがって、大型扇風機の回転数は2Hz。アイススケーターのスピン動作は5Hzに達する。0.2秒に1回転(1秒に5回転)するわけだ。2015年に11歳のフィギュアスケーターのオリビア・オリバーは342RPMの回転速度でスピンを回り、「世界最速のフィギュアスピン」としてギネスブックに名前を上げたことがあるが、彼は1秒に5.7回転(5.7Hz)した。

 NASAは惑星と恒星の公転や自転も回転運動だと付け加えた。多くの天体の回転は、キム・ヨナの回転より当然遅い。キム・ヨナ選手は、1秒に5回転するが、地球は24時間に1回転する。太陽系の中心である太陽も、約25日に一回自転する。大きさがはるかに大きいためだ。だが、天体の中にはフィギュアスケーティング選手より速く回転する天体もある。それが中性子星だ。「超新星」とも言われる中性子星は、急激に爆発した星の中心核が内部で崩壊し、圧縮される時に形成される。NASAは、かに星雲の中心にある中性子星は30Hzの速度で回転していると伝えた。直径が16キロメートルに及ぶ天体が、洗濯機(20Hz)より速く回るようなものだ。

 中性子星の回転数が高い理由は、フィギュアスケートの選手がより速く回るために両腕をからだに引き付ける理由と同じだ。キム・ヨナ選手のスピン・シークエンスを考えてみよう。多くのスピンは速い速度で進入し、片足を大きく振り回し、他の足のスケートの刃やつま先を軸に「ねじりの運動量」を作り出し、回転の力を得る。この時、最初は腕や足を広げた「キャメル・スピン」でゆっくり回るが、その後の「シットスピン」でも「アップライト・ポジション」に姿勢を変えれば回転速度が速くなる。これは「角運動量の保存」という科学原理のためだ。「角運動量=質量x回転速度x回転半径」で定義されるが、質量が変わらない状態で、腕をすぼめて回転半径を小さくすれば、回転速度が大きくなるという原理を利用している。巨大な星が爆発後に収縮し直径が約20キロメートルの中性子星に縮小する過程で、1秒当たりの回転数が劇的に増加する。

 NASAが2018平昌(ピョンチャン)冬季五輪に合わせて発刊した今回の刊行物では、回転の他にも、スピードスケーティングの“速力”▽スキージャンプの“距離”▽フィギュアの刃に伝えられる“圧力”などの概念を宇宙と関連させて説明している。この刊行物はNASAのホームページでPDFファイルとしてダウンロードできる。

パク・セフェ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:2/13(火) 18:23
ハンギョレ新聞