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災い転じて福となす?清宮“裏のドン”金子コーチから弱点の守備徹底指導の日々

2/14(水) 11:00配信

東スポWeb

【球界こぼれ話 広瀬真徳】自主トレ中の右手親指痛で調整が遅れている日本ハム・清宮幸太郎(18=早実)は今キャンプ、ここまで守備や走塁中心のメニューを余儀なくされている。10日(日本時間11日)に行われた韓国KTとの練習試合で6回から一塁守備に入り、2イニング出場したが打席には立たなかった。超高校級の打撃を売りに鳴り物入りでプロ入りした黄金ルーキー。一見、この出遅れは開幕一軍入りに向け「マイナス」のように思われる。

 ところが球団関係者や選手に話を聞くと、意外にも真逆の見解を示す。故障したことが清宮にとって「プラスになる可能性が高い」というのである。なぜか? 金子誠内野守備コーチ(42)との接点が増えたからだ。

 清宮は早実時代から打撃ばかり注目されてきた。お世辞にも守備は「うまい」とは言えない。実は1月初旬から日本ハムの選手間でもこの話題が出ていた。その上で某中堅選手は清宮の故障前にこう漏らしていた。

「今の清宮君の守備レベルならレギュラーは奪えない。本当なら(現役時代から)守備に定評があった誠さん(金子コーチ)に指導してもらうのが一番いい。弱点を的確に見抜き、理解しやすい言葉で指導してくれますから。ただ誠さんは聞きに来る選手には親身に教える半面、聞きに来ない選手は静観します。『自主性を重んじる』というのが表向きの理由ですが、見ての通り職人気質なので。清宮君がキャンプで積極的に誠さんに教えを請えるか。守備上達はそこでしょうね」

 もし故障がなければ、清宮は金子コーチの徹底指導を受けられなかったはず。が、キャンプ序盤からバットを握れないことで、図らずもゴールデン・グラブ賞に3度輝いた元守備職人の技術を習得する機会に恵まれた。今では守備中心のメニューを続けたこともあり、金子コーチの「門下生」になりつつある。これは守備を課題に掲げる清宮にとって大きい。

 金子コーチと密になることでチーム内の「人間関係」もプラスに働く可能性が高い。日本ハムは今季から主将に抜てきされた中田翔(28)中心のチームと言われるが“裏のドン”は金子コーチだという。「よく、メディアでは『翔(中田)を怒らせると(日本)ハムではうまくいかない』と言いますが、彼は基本的に後輩の面倒見がいい。こわもてですが、年下には優しいんです。むしろ怖いのは金子さん。一度見捨てられたら最後で、チーム内での居心地は悪くなるばかりです。そんな気難しい人の懐に清宮はもう入っている。やはり大物ですよ」(球団関係者)

 出遅れどころか、着実にチームのキーマンと師弟関係を強化する清宮。確実に一軍での活躍に向けた「追い風」が吹いている。

 ☆ひろせ・まさのり 1973年愛知県名古屋市生まれ。大学在学中からスポーツ紙通信員として英国でサッカー・プレミアリーグ、格闘技を取材。卒業後、夕刊紙、一般紙記者として2001年から07年まで米国に在住。メジャーリーグを中心に、ゴルフ、格闘技、オリンピックを取材。08年に帰国後は主にプロ野球取材に従事。17年からフリーライターとして活動。

最終更新:2/14(水) 11:07
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