ここから本文です

お使いのInternet Explorerは古いバージョンのため、正しく表示されない可能性があります。最新のバージョンにアップデートするか、別のブラウザーからご利用ください。
Internet Explorerのアップデートについて

ショートトラック補欠選手・斎藤慧の不可解ドーピング 潔白主張も立証困難

2/14(水) 16:46配信

東スポWeb

【韓国・平昌13日発】好事魔多しということなのか。平昌五輪のショートトラック男子代表、斎藤慧(21=神奈川大)が競技会以外のドーピング検査で、禁止物質「アセタゾラミド」に陽性反応を示し、暫定で資格停止となった。反証の材料がなく、12日に選手村を退去したが、本人は潔白を主張している。スポーツ仲裁裁判所(CAS)による裁定は大会後になり、日本のメダルラッシュに水を差す事態に。相次ぐ禁止薬物問題には、2020年東京五輪へ向けても波紋が広がりそうだ。

 13日の午前中、高梨沙羅(21=クラレ)、原大智(20=日大)が出席した今大会初のメダリスト会見から1時間後、日本選手団によるもう一つの会見が行われた。中身は、違反となれば冬季五輪で日本勢初となる斎藤のドーピング問題に関することだった。

 日本選手団の斎藤泰雄団長(70)は「このような事態に至ったことは極めて残念。違反はなかったということを立証すべく、あらゆる努力をしていくことになる」と大会後、斎藤を支援することを表明。暫定的な資格停止処分の受け入れは「苦渋の決断だった」と話した。

 確かに今回のドーピングは不可解ではある。選手村で斎藤に対する検査が行われたのは4日。出発前の1月29日にも国内で検査を受け、その際に禁止薬物は検出されなかったという。主に緑内障の治療薬として用いられるアセタゾラミドは利尿作用があり、筋肉増強剤などの使用を隠すため、あるいは階級制種目の選手の減量のために使用されるケースがある。

 日本代表とはいえ、リレーの補欠で、大会出場の可能性がほとんどなかった斎藤がこのわずかな期間で他の禁止薬物を使用し、それを隠そうとしたとは考えにくい。しかもショートトラックには体重制限もない。本人の「この薬を使用するメリットも動機もない」というコメントには一定の説得力がある。

 ただし「偶発的に起きた出来事により無自覚のまま口に入ってしまったものとしか考えられない」という“無実”の主張を証明するのも困難。先日のカヌーの禁止薬物問題では薬物を混入した選手が名乗り出たことが陽性反応を示した選手の潔白の証明につながったものの、今回はどこで摂取したのかの手がかりすらないのが現状だ。

 この事態を受け、スポーツ庁の鈴木大地長官(50)は「このようなニュースが流れると、いいニュースも台なしになる。啓発活動を繰り返していくしかない」とコメントしたが、身に覚えのない陽性反応が繰り返されたのだとしたら異常事態。選手個々の自己管理の徹底にも、限界があるように見える。

 今大会、個人資格での参加となったロシアの組織的ドーピング問題は「対岸の火事」だったはずだが、日本人アスリートのクリーンなイメージもここにきて崩壊の危機。自国開催となる東京夏季五輪に向けても、影響は避けられない。新たなアプローチによる対策が必要となりそうだ。

最終更新:2/14(水) 16:46
東スポWeb