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熊本県、当初予算案に2500万円計上 被災農業復興に外国人活用

2/15(木) 7:55配信

産経新聞

 ■「国家戦略特区」指定目指す

 熊本県は平成30年度、農業における人手不足の解消を目指して、海外からの人材受け入れと育成態勢の整備に乗り出す。熊本地震からの復旧復興事業に加え、東京五輪に関する首都圏の建設需要で、人手不足が深刻となっている。県は平成30年度当初予算案に「震災復興 農業外国人材受け入れ育成事業」として、2500万円を計上した。

 出入国管理法では、農家で働ける外国人は、主に「技能実習」の在留資格を持つ技能実習生に限られる。政府は農業振興に向けて、規制緩和に踏み切った。昨年6月に成立した改正国家戦略特区法で、外国人労働者の農業分野での雇用を可能とする事業実施が決定した。

 熊本県は昨年9月、特区制度を活用した規制改革案を内閣府に提出した。

 提案では、県内全域を特区とし、農業分野で外国人受け入れを容易にするよう求めた。外国人受け入れの要件を震災復興支援とし、仕事と研修を組み合わせて、農業に知見を持った人材育成を図る。

 特区に指定されれば、人材派遣会社などが外国人と雇用契約を結び、農家に派遣する。農繁期には県内各地を周り、植え付けや収穫、選果などの作業に従事する。また、農閑期を利用して、農業の知識や技術の研修をする。研修では、県の研究施設も活用する。

 県はいつ特区に指定されてもいいように、受け入れ態勢の整備や、県内農家の需要調査に取り組む。

 県農産園芸課審議員の山本剛士氏は「被災した農村地域の復興に加え、働く外国人には、熊本農業の高い知見を習得してもらい、母国の農業振興につなげてほしい。雇い手と働き手がウィンウィンの関係となる『熊本型』実現を目指す」と述べた。

 ◆一般会計8338億円

 熊本県は14日、一般会計を8338億円とする平成30年度当初予算案を発表した。地震関連の災害復旧事業が減少したことで、29年度当初と比べ5・9%減となった。

 歳入では、県税収入が2・2%増の1570億円と見込む。地方交付税は0・3%減の2044億円、国庫支出金は16・4%減の1300億円。熊本地震復興基金から565億円を繰り入れる。

 地震からの復旧復興費用として、「熊本地震震災ミュージアム」の事業費4300万円など、計1226億円を計上した。

最終更新:2/15(木) 7:55
産経新聞