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京都でアジアごはん旅 肉骨茶(バクテー)=マレーシア

2/14(水) 17:18配信

京都新聞

 マレー半島とボルネオ島にまたがって一国を形成するマレーシア。大きく分けてマレー系、中国系、インド系の三つの民族が共存する多民族国家であることから、多彩な食文化に触れられる「美食の国」として知られている。
 全般的にココナツやスパイスを多用するマレー系の料理が多いなかで異彩を放っているのが、中国系民族の代表料理「肉骨茶(バクテー)」だ。漢方を抽出したスープで骨付きの豚肉を煮込み、野菜などを加えて食べる、いわば薬膳鍋である。
 肉骨茶を夜の看板料理に据えるスパイスダイニングビジでは、20種類もの漢方を煎じたスープで本場の味を再現。ご飯とともに肉骨茶を味わったあとは、残りのスープで豚しゃぶを楽しむというオリジナルの食べ方を提案する。
 「漢方独特の苦味や臭みがあると思われるでしょうが、何種類もブレンドし、豚肉を煮込むことで、意外なほどマイルドな味わいになるんです。現地では朝食や昼食として肉骨茶をお店で食べる習慣があり、街のあちらこちらに専門店があります」
 同店によると、肉骨茶のルーツはクアラルンプール近郊の港町クランにあるという。「100年ほど前、港で働いていた中国系民族が考案したといわれています。朝のうちに精のつくものを食べて、重労働を乗り切ろうとしたのではないでしょうか。でも、これだけ広まったのは、中国系の人がもともと好きな味だったからでしょうね」
 一方、鍋の具材をニンニクや唐辛子を添えたしょうゆにつけて食べる方法については、「東南アジアの影響がうかがえる」と、食文化の融合もあったようだ。
 故国の味にご当地のエッセンスを加えて完成した、身体にやさしい鍋料理。年末年始の食べ過ぎで弱った胃腸もいたわってくれそうだ。(ライター・岡田香絵)
 <お店情報>SPICE DINING biji 京都市中京区高倉通蛸薬師東入ル雁金町368-1やませびる1階。075(212)6538。正午ごろ~午後2時半ごろ、午後6時ごろ~10時ごろ(いずれもラストオーダー)。不定休。ランチ700円、夜コース3350円から。

最終更新:2/14(水) 17:18
京都新聞