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<五輪複合>渡部暁、終盤競り負け 一騎打ち、充実の銀

2/14(水) 21:20配信

毎日新聞

 ◇ノルディック複合個人ノーマルヒル(14日)

 4年前のソチ五輪を再現したかのようだった。4人の先頭集団で迎えた残り1キロを切った急な上り。フレンツェルがスパートを仕掛けると、渡部暁は呼応して食らいつき、2人を振り落とした。再び巡ってきた、最も実力を認めるライバルとの一騎打ち。しかし、なおもスピードを上げたフレンツェルに最後は引き離され「力の差を見せつけられた」と完敗を認めた。結果は前回と同じになったが、正々堂々と戦ったことに表情には充実感が広がる。「日本の皆さんに見てもらい、チャンネルは変えられなかったかな」と笑った。

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 前半飛躍は、気まぐれな風にヒヤリとさせられた。ワールドカップ(W杯)個人総合の下位選手から飛び、最終ジャンパーの渡部暁の順番が近づくと、有利な向かい風が弱まった。前回ソチ五輪個人ラージヒル覇者で総合3位のグローバク、総合2位のシュミットと、ノルウェーの実力者相次いで失速。渡部暁も厳しい条件を覚悟したが、再び吹き始めた向かい風をとらえて105.5メートル。「あの(不運な)流れに巻き込まれなくて良かった」と胸をなで下ろした。

 後半距離で首位と28秒差の3位スタートは許容範囲だが、今季W杯総合8位と不振だったフレンツェルが8秒後ろにいた。「確実に走力の差がある」という総合5連覇中の王者に対し、もう少しリードを付けたかった。本人も飛躍には満足しておらず、まだ伸びる余地を感じている。

 4年前との違いを「今は取るべくして取れるものを取った感じ。あとは自分が目標にしている、もう一個いい色のメダルを取ることに集中できる」と語る。これまで2位が多く「シルバーコレクター」と呼ばれる渡部暁。それを返上しての金メダルは遠くないと確信させる銀メダルだ。【江連能弘】

最終更新:2/14(水) 22:28
毎日新聞