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アサリ漁回復の兆し、ノリも復調 福岡県有明海

2/14(水) 11:16配信

みなと新聞

 福岡県・有明海の2018年アサリ推定資源量が前年推定の2倍に当たる約1万トンへと回復、ノリ養殖は16年度生産額が15年ぶりに180億円を超え、3期連続で150億円超を達成するなど、長く低迷していた同海の主要品目の資源量と生産額が復活傾向にあることが、福岡県水産海洋技術センター有明海研究所の調べでわかった。

 有明海に面した福岡県の漁業の主力はノリ養殖で、14年の生産量は佐賀県に次ぐ国内2位の3万8738トン。しかし福岡県のノリ生産高は量額ともに13年まで右肩下がりだったのに加え、13年は1枚当たりの平均単価が9円台に低迷するなど、生産者は苦しい経営を強いられてきた。もう一つの柱、アサリは1983年に6万2000トンの漁獲量を記録した後、翌年には1万2000トンに減少、14年は過去最低の70トンにまで落ち込んでいた。

アサリ資源量、前年の2倍

 福岡県では、有明海の漁場環境の改善を図るため海中に砂をまく覆砂事業を実施し、数年前からこの覆砂漁場を中心に大量のアサリ稚貝が発生。昨年10月に県が行ったアサリの資源調査では、推定資源量は1万トンを超えるまでに増加、新たな稚貝も確認された。

 福岡有明海漁業協同組合連合会(西田晴征会長)は県の指導を受け、保護区の設定や適正な生息密度となるように稚貝の移植を行うなど資源管理に取り組み、その結果、多くのアサリが出荷サイズにまで成長した。

 さらに同漁連は近年、それまで生産者ごとに販売していたアサリを集約して入札による共同販売を開始。共販を行った16年6月~翌年9月は漁獲量が260トン、共販金額は約1億円となるなど、量的にまとまり安定することで単価向上につなげている。

 同漁連の境真秋指導部長は「有明海の県産アサリは『天然』と表示できる国内でも貴重なアサリ。販売先の評価は非常に高く、県産アサリが再び福岡県漁業の主力品になるよう取り組みたい」と話す。

ノリ養殖15年ぶり180億円超え

 有明海での福岡県の16年度のノリ養殖は、生産枚数が13・4億枚(平年比4%増)、生産額は184億円(同34%増)で3期連続の150億円超えとなった。

 16年度は秋芽網生産が降水量の増加で細菌が寄生し赤さび色の班が出来る「あかぐされ病」が発生、生産量は平年の16%減と低調スタートだった。冷凍網生産も栄養塩の低下などで生産開始が予定より2週間遅れるなど当初、減産が心配された。

 しかし、同有明海研究所の指導強化など関係者の努力で高品質なノリが生産された結果、16年度は1枚平均13円台という20年ぶりの高単価となり、最終的に01年度以来となる180億円超の生産額となった。

 同漁連の境指導部長は、「17年度生産はまだ途中だが量、金額ともに前年並みかやや上回ると見込み。おそらく生産額は180億円水準で、4期連続の150億円超えとなるだろう」と話す。

最終更新:2/14(水) 11:16
みなと新聞