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高すぎても低すぎてもダメ! 火災保険の保険金額に注意

2/14(水) 17:50配信

ファイナンシャルフィールド

持ち家に住んでいる人であれば、自宅に火災保険をかけていると思いますが、保険金額は適正に設定されていますか? 保険金額が高すぎたり低すぎたりすると、ご自身に不利な保険契約となってしまいますので注意が必要です。

そもそも保険金額は、家が全損したときに建て替えにかかる費用、いわゆる「再調達価格」によって決定します。再調達価格は新築であれば建築費等を保険金額としますが、新築でなく建築費等が不明であれば、保険会社が定めた1平方メートルあたりの新築費を建物面積にかけて、その算出された金額を目安に個々の建物の状況に応じて一定範囲内で調整を行い、決定されます。

そして、この再調達価格が基本的に保険金額となります。

保険金額が高すぎるとどうなる?

「うちは有名な建築家に建ててもらった家なの。こんな保険金額じゃ全然足りないわ」と保険金額を再調達価格より大幅に引き上げて契約されていたお客さまに会ったことがあります。

しかし、保険金額を引き上げたとしても、再調達価格との差が大きすぎる場合は、「超過保険」とみなされ、損害が発生した場合にも再調達価格までしか保険金が支払われません。

例えば、再調達価格が1000万円の家に対して2000万円の保険金額を設定していた場合、家が全焼したとしても支払われる保険金額は1000万円です。保険金額のうち、再調達価額を超過する1000万円分については保険金の支払い対象となりません。

いくら保険料を多く支払ったとしても、保険金全額は支払われないので、保険料は無駄になってしまいます。

私が会ったお客さまのように、家の価値が高いので保険金額を引き上げたいということであれば、工事の請負契約書等、保険金額の根拠となる証明書類の提出が必要です。そして、保険会社が保険金額を認めれば適正な保険契約として成り立ちます。

保険金額が低すぎるとどうなる?

「保険料を安くしたいし、全焼したとしても最低限生活できる家を建てられればよい」そんな考えから、保険金額を再調達価格より大幅に低く設定して契約されていたお客さまにも会ったことがあります。しかしこの場合、保険の対象の一部にしか保険をかけていない「一部保険」とみなされてしまいます。一部保険の場合は、損害があっても保険金が全額支払われない可能性があります。

例えば、再調達価格が1000万円の家に対して500万円しか保険をかけていなかったとします。

再調達価格に対して半分の保険金額です。この場合500万円の損害が出たとしても、支払われる保険金はその半分の250万円になってしまうのです。

長期の火災保険契約なら確認を

このように、火災保険の保険金額を適正に設定していないと、不利になることばかりです。申込書等に再調達価格の範囲が記載されていますので、ご契約の保険金額は、その範囲に収まっているか確認してみてください。

最近は、保険代理店や保険会社も厳しくチェックしていますが、長期契約など古い契約の場合は超過保険、一部保険となっている可能性があります。ご自宅に適した保険金額を設定して不利のない契約にしてください。

Text:前田 菜緒(まえだ なお)
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)認定者

ファイナンシャルフィールド編集部