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“普通の男”を通して感じた演技の楽しさと難しさ。山下健二郎、『パンとバスと2度目のハツコイ』を語る

2/14(水) 17:00配信

ぴあ映画生活

三代目J Soul Brothersのパフォーマーとして活躍する一方、俳優としても存在感を高めている山下健二郎。元乃木坂46の深川麻衣主演の映画『パンとバスと2度目のハツコイ』では、“モヤキュン”と評されるラブストーリーに身を投じてヒロインの初恋の相手を自然体で演じており「いい意味で自分のイメージを崩してくれる作品になった」と俳優としての飛躍の手応えを口にする。

山下健二郎、その他の写真

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結婚をテーマに、パン屋で働く市井ふみ(深川)のもやもやとしたままならない恋愛模様を描く本作。山下が演じた、ふみの初恋の相手である湯浅たもつは、バスの運転手として働く男。「ピュアで真っすぐで、でもちょっと抜けているところがあって、そこは人間ぽくて共感できました」と語る。

この“ごく普通のいいヤツ”であることをナチュラルに表現することが、今回、山下が最も腐心した部分であり、改めて“普通”を演技として見せることの難しさを実感したという。

「何気なく歩いたり、立ち止まったりって、実は意外と難しいですね。ダンサーたるもの、つい全てにカッコつけようとしちゃう(苦笑)。特に『HiGH&LOW』と撮影時期が近くて、切り替えが大変だったんですが、表情や目力もギラギラした感じや余計なものを削ぎ落として、フラットな感じに持っていくことを意識していました」

再会を果たしたふみとたもつだったが、たもつは妻に浮気された上に、息子の親権を譲って離婚するが、今もなお復縁を望み、元妻を想い続けている。この点について山下は「正直、理解できない。別れた奥さんを追いかける勇気は僕にはないです」と笑う。一方、ふみも独特の恋愛観の持ち主で、恋人にプロポーズされるも「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」と結婚に踏みきれずに別れを選択する。

山下はこうした登場人物たちの恋愛観に触れて「この作品で、かなり恋愛について考え、いろんな形の恋愛があると教えてもらいました」とうなずく。特にふみがカレシのプロポーズに対して述べる、先述の恋愛哲学(?)に関しては「核心をついていますよね(笑)。男は、ほぼ100%、OKをもらえるものだと思ってプロポーズすると思うけど、ああ言われると落ち込むよりも“仕方ないか……”って思っちゃうかも」とハッとさせられた部分も多かったよう。“モヤキュン”と称される本作に対し、自身は「ハッキリしているタイプ」とのことだが「恋愛の形、愛情表現って人それぞれだし自由なんだなってことを教わりました」と明かす。

EXILE TRIBE主導の『HiGH&LOW』シリーズのみならず、ネット配信ドラマ『福家堂本舗 -KYOTO LOVE STORY-Love or Not』、『漫画みたいにいかない。』、そして本作と、ひとりの俳優として呼ばれる機会も増え、演技の世界でも自分の居場所を確立しつつある。俳優という仕事について「アーティストでは味わえないものがある」とその独特の魅力に引き込まれたよう。

「最初にオーディションを受けるまでは(俳優をやることに)抵抗があったんですけど、オーディションを受けて、演技に携わった瞬間から“楽しい!”となって、どんどんのめりこんじゃいました。自分とは全く違うものを演じるという疑似体験ができて、入り込むと病みつきになりました。自分なりに欲も出てきて“こういう作品に出たい!”という気持ちが芽生えたり、ドラマや映画を見ながら“自分だったらどう演じるか?”と考えたりしています」

では今、やってみたい作品や役柄は?

「『HiGH&LOW』シリーズをやって、今回、現実的な恋愛作品に参加して……次はミステリアスな作品、サスペンスなんかに挑戦してみたいですね。役柄は悪役でもいいので、ひとつのキャラクターに固まることなく、いろんな役にチャレンジしていきたいです!」

取材・文・撮影:黒豆直樹

『パンとバスと2度目のハツコイ』
2月17日(土)よりイオンシネマにて全国公開

最終更新:2/14(水) 17:00
ぴあ映画生活