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小でも大を逆転できる! ~石原さとみ、清純派のイメージを払拭した『アンナチュラル』

2/14(水) 18:02配信

トレンドニュース(GYAO)

石原さとみ主演のTBS金曜ドラマ『アンナチュラル』。
これまでは清純派のイメージを払拭(ふっしょく)して、法医学者というエキスパート役に初めて挑戦し、彼女ならではの新しい専門家の雰囲気をうまく演じている。

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2018年冬ドラマの視聴率と満足度の関係を、2月14日時点のデータで見てみると、面白い事実が浮かび上がる。『99.9 -刑事専門弁護士-』の平均視聴率は16.5%・4話までの満足度は4.0でともにバランスよく首位。『anone』もバランスが良いが、残念ながらともに低い。他に『BG~身辺警護人~』『もみ消して冬』あたりは視聴率がまずまずだが、残念ながら満足度が低い。
そんな中にあり、『アンナチュラル』は視聴率がまずまずで、満足度は3.97と『99.9』に肉薄する高さだ。視聴率については、日曜21時と金曜22時の差があるし、『99.9』はTBS日曜劇場に珍しくシリーズ化となっているので、単純に高低を比較できない。ところが満足度がほぼ同じで、いずれも極めて高い値となっている点は、オリジナルの新作『アンナチュラル』を高く評価すべきだろう。

※ 視聴率はビデオリサーチ社関東900世帯
満足度はデータニュース社「テレビウォッチャー」のモニター関東2400人

■高満足度の背景

法医学の現場は、今や“7K“と言われているそうだ。
「きつい」「汚い」「危険」がご存じ“3K“。加えて「規則が厳しい」「休暇がとれない」と来て、女性にとっては「化粧がのらない」「結婚できない」が加わる。
しかし石原さとみが市川実日子と掛け合う現場は、カラッとしていて逆にリアリティがある。
例えば、ご遺体を解剖したり、亡くなった方の聞き取りをしたりした後でも、二人は冗談を言い合いケタケタ笑い合うことがある。不謹慎と思う方もいるかもしれないが、法医学という職場はたえず死体と隣り合わせだ。人は四六時中深刻に振る舞ってなんかはいられない。二人があっさりサッパリと演じている辺りは、極めてナチュラルで好感が持てる。

それでいてドラマのストーリーは、極めて硬派だ。しかも展開がTBS日曜劇場のヒットのパターンに似ている。例えば冬ドラマの中で、視聴率首位を行く『99.9』。日本の刑事事件における裁判有罪率は“99.9%“。ただし、そこには大きな落とし穴がある。いったん起訴されると、検察が作り上げたストーリーが正しいと裁判で鵜呑(うの)みにされがちで、刑事事件を専門に扱う弁護士の数も極端に少ない。結果として、現場の検証を含め事実認識を正しくすることは極めて難しい。
松本潤主演の『99.9』は、正にその0.1%に拘る刑事専門弁護士の活躍だ。実はTBS日曜劇場は、こうした小が大を逆転するパターンが多く、多くの視聴者に受け入れられて来た。

『アンナチュラル』も似た構造を持つ。UDIラボは、従来なら見落とされがちな事件の真相を地道な努力で解明していく。
日本における不自然死の8割以上は、解剖されないまま適当な死因をつけられているのが実態とドラマは言う。先進国の中で最低の水準だそうだ。
しかし「死と向き合うことは、生と向き合うこと」と同ドラマは謳(うた)い、「その死の原因を正しく認識することが、今を生きる人々の命を救うことがあり、未来の危機を回避することにもつながる」と言う。つまり少しでもより良い世界に変えたいという“志“が前提で、圧倒的に不利な状況を逆転して事実に肉薄する物語なのである。

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