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「北朝鮮のイバンカが魅了」アメリカの五輪報道は北朝鮮に好意的?

2/14(水) 18:30配信

ホウドウキョク

金与正さんを友好的に伝える米メディア

「金正恩の妹魅力を振りまき、ペンス(副大統領)の影が薄くなる」

12日のニューヨーク・タイムズ紙の見出しだ。
記事は金正恩北朝鮮労働党委員長の妹で平昌に派遣された金与正さんが韓国の人たちを魅了し、トランプ大統領が派遣したペンス副大統領を出し抜いて外交的に成功したと伝えた。

The New York Timesより

「彼女の静かで友好的な態度、そしてカメラマン達を引きつけた笑顔は人々の心を和ませた」
ニューヨーク・タイムズ紙の記事は総じて金与正さんに好意的で、彼女の兄の君臨する国が過酷な独裁国家であることは最後に付け加えただけだった。

主要メディアが金与正さんの訪問を評価

米国のメディアで、金与正さんの訪問を評価するような報道をしたのはニューヨーク・タイムズ紙だけではなかった。

「金正恩の妹、冬季五輪の場をさらう」

CNN放送も金与正さんに好意的で「もし外交ダンスが冬季五輪の種目だったら、彼女に金メダルが与えられただろう」とも伝えた。

ワシントン・ポスト紙も負けていない。

「北朝鮮のイバンカが韓国と五輪の観客を魅了する」

まだまだ続く

「北朝鮮、五輪で外交金メダル獲得へ」(ロイター通信)

「金与正、韓国を魅惑し惑わせる」(NPR)

「五輪で金正恩の妹がVIP席に座る)(AP)

「粋な身のこなしと笑顔で、金正恩の秘密めいた妹が冬季五輪のスターとなる」(ヤフー・スポーツ)

「金正恩の小さな妹がソウルではペンスとトランプのトランプ(切り札)を出し抜く」(デイリー・ビースト)

「北朝鮮の金与正王女はペンスを横目で眺める立場に追いやって南北合同チームに声援を送り、今回の旋風のような旅を通じて宣伝を行った」(ビジネス・インサイダー)

北朝鮮に好意的な報道は反トランプメディア

米国のメディアの注目を引いたのは金与正さんだけではなかった。

「北朝鮮の200人余の応援団は、声を揃えて2018冬季五輪の脚光を浴びた」(ABCニュース)
「北朝鮮の応援団は魅力的で、金正恩に微笑み攻勢で勝利をもたらした」(スレート)

これほどに米国メディアが北朝鮮を好意的に伝えるのは極めて珍しいことだが、詳しく検証するとその多くがトランプ大統領に批判的なメディアだ。

逆に、トランプ政権寄りとされるFOXニュースは金与正さんを「ミス・ロケット・ウーマン」と揶揄して、北朝鮮が核とミサイル開発を続けていることを想起させている。

トランプ大統領に対する反感が北朝鮮に対する親近感となっているのならば、この米国メディアの報道は笑って済ますわけにはゆかないだろう。

木村太郎

最終更新:2/14(水) 18:30
ホウドウキョク