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<五輪スケート>小平、自分に集中 高次元の滑りで銀

2/15(木) 0:27配信

毎日新聞

 小平は「1000メートルで私が強いのか、信じ切れなかった」という。圧倒的な強さを見せてきた500メートルと違い、1000メートルはワールドカップ(W杯)での優勝を今季初めて経験するなど、一気に伸びた種目。自身への懐疑心が銀メダルという結果に表れた。

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 3組前で五輪新記録が出る高次元のレース。同走者と競り合いながら序盤の200メートルを通過すると、そこからは記録との戦いになった。だが、最終カーブを抜けると腰がやや浮いた状態に。結果的にはそれが響いた。

 2季前までの修業先だったオランダからの帰国後、結城匡啓コーチに求めたのは練習拠点の信州大で男子選手との練習量を増やすことだった。オランダでは、今大会の女子1500メートルを制したブストらとともに鍛錬を積んでいた。「女子の世界トップ集団と、すごくいい練習ができた」。国内でも同等か、それ以上の環境を整備するべく考えた末の結論だった。

 卒業論文で自身と海外選手のカーブでの動作をテーマにするなど、小平はスケートを理論的に考える。さらに男子と練習することで「体組成を男子に近づける」ことを目標にした。体脂肪を少なくし、筋力を向上させる。体の作りを見直すことで、爆発的なスピードが生まれるのでは、と考えた。

 女子では群を抜くスピードを見せるが、山中大地(電算)らとの滑走では追いつけないことの方が多い。「今までは女子で1番になりたいという考え方だったけど、男子と練習していると、そのスピードで滑れるのが当たり前に感じるようになった」。周囲と自分を比べるより、自分の滑りにより集中できるようになった。

 結城コーチは「男子は女子の10年先の滑りをしている」と小平に説いてきた。誰も見たことがないスケートをしたい--。「次のレースに気持ちを切り替える」。18日の500メートルで、進化を見せつける。【岩壁峻】

最終更新:2/15(木) 0:31
毎日新聞