ここから本文です

スマイルジャパン、完全アウェーで五輪初勝利 チーム最年長・小野「歴史が変わった」

2/15(木) 5:03配信

スポーツ報知

◆平昌五輪第6日 アイスホッケー女子1次リーグB組最終戦 日本4ー1コリア(14日、関東ホッケーセンター)

【写真】スマイルジャパン久保英恵、中3で代表入りした“天才少女”が苦難乗り越えつかんだ“1勝”

 1次リーグ敗退が決まっていた女子日本代表「スマイルジャパン」は同最終戦で南北合同チーム「コリア」を4―1で破った。98年長野大会から五輪13試合目にして悲願の初勝利。第1ピリオド(P)開始1分でエースの久保英恵(35)=西武=がゴールを奪うとチーム最年長の小野粧子(36)=御影グレッズ=らが追加点を決めた。日本は18日からの順位決定戦に回る。

 試合終了のブザーが日本の勝利を告げた。五輪13試合目の初白星にも、選手は静かにハイタッチを交わした。頬が緩んだのは一瞬だけ。大沢主将は「素直にうれしいけど、ここでの1勝を望んでいたわけではない」と話し、小野も「歴史が変わった。でも内容は良くなかった」と満足していない。格下相手に苦しめられた、ほろ苦い1勝だった。

 大音量の「コリア」コールが鳴り響く完全アウェーの中、開始1分にエース・久保が先制点。2―0の第2Pに失点を許して一時はピンチに陥ったが、最終第3Pに2得点を加えて突き放した。

費用に苦しんだ 長い“暗黒時代”を乗り越えた。14年ソチ五輪前は、海外遠征1回につき5~10万円を自己負担。国内合宿でも交通費は自腹だった。約8割の選手がアルバイトをしながら競技を続けた。道具も高額で、防具セットは総額20万~30万円。アルバイト代が消えた。社会人ながら家族に頭を下げ、仕送りに支えられた選手も多かったという。

 14年ソチ五輪に出たことで環境は激変した。全員が正社員として働き、遠征での自己負担もなくなった。それでも全敗に終わった五輪後は3億円近くあった協会の強化費が3分の2に減り、男子や育成の予算を女子に回すなど苦悩した。久保は「競技を知ってもらって、環境を良くしたい」と言い続けた。五輪に“出る”だけではなく“勝つ”ことが求められた。

 18日からは順位決定戦が始まる。山中武司監督は「5位にならないと、ソチ五輪から(順位の)結果は変わらない」と気を引き締めた。正式種目になった98年長野五輪は5戦全敗で計2得点、45失点。今回は格上のスウェーデン、スイスを苦しめた。確実に世界との差は縮まっている。次こそ、喜びの1勝を挙げる。(小林 玲花)

最終更新:2/15(木) 8:20
スポーツ報知