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<南アフリカ>ズマ大統領、辞任を表明

2/15(木) 7:14配信

毎日新聞

 【ヨハネスブルク小泉大士】南アフリカのズマ大統領(75)は14日夜(日本時間15日午前)、国民向けテレビ演説を行い、「直ちに辞任する意思を固めた」と発表した。ズマ氏は与党アフリカ民族会議(ANC)の辞任勧告に激しく抵抗していたが、議会で不信任案が可決する前夜に退陣に追い込まれた形だ。後任にはラマポーザ副大統領が就任する。

 ズマ氏は約30分間の演説で「ANC指導部の決定には納得できない」と不満を表明したが、「ずっと組織の方針に従ってきた」とも語り、辞任勧告を受け入れることにしたと説明した。

 汚職疑惑が絶えないズマ氏は昨年12月にANC議長を退任。来年の総選挙を前にイメージ刷新を目指す与党内では、辞任圧力が急速に強まっていた。

 党の新議長に就任したラマポーザ氏らが、円滑な「権限移譲」に向け説得を重ねたがズマ氏が拒否したため、ANCは大統領職からの「解任」を決定。15日に国民議会(下院)で不信任案が可決される見通しとなり、ズマ氏は1年以上の任期を残して辞任か、強制的な退陣かの二者択一を迫られていた。

 党内はズマ派とラマポーザ派が勢力を二分している。ズマ氏は自らの意思に反して辞任すれば支持者の反発を招くと主張していたが、辞任演説では「私のために命が失われたり、党が分裂したりすることがあってはならない」と述べた。

 ズマ氏は2009年に大統領に就任。就任前から汚職関与が取りざたされ、2期9年近くに及んだ在任中もインド系富豪との癒着が報じられるなど、「権力の私物化」に対する批判が噴出していた。

 大統領に昇格するラマポーザ氏は市場の信任も厚く、来年の総選挙でもANCが勝利する可能性は高い。ズマ政権下で政府や党内にまん延した腐敗体質を払拭(ふっしょく)し、低迷する経済を再び成長軌道に乗せることが期待される。

最終更新:2/15(木) 9:34
毎日新聞