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【特別企画】相手を叩きのめして押し込んで……だけじゃ勝てない「Vainglory」、「5V5モード」遂に実装!

2/15(木) 12:00配信

Impress Watch

 Super Evil Megacorp(以下、SEM)は2月14日、Android/iOS用MOBA「Vainglory」において、待望の新モードとなる「5V5モード」を含む、アップデート3.0を実装した。

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 5V5モードはその名の通り「Vainglory」に新モードとして実装される、5人対5人の新ルールによる対戦モードだ。「Vainglory」はこれまで3人対3人のルールを基本としていたが、この度の超大規模アップデートにより、ゲームへの参加人数が計4人も増え、マップも人数の増加にあわせて広く、全く新しいものに刷新された。

 そもそもMOBAこと「マルチプレーヤーオンラインバトルアリーナ」というジャンルは、5人でチームを組んで相手チームのタワーを破壊しながらレーンを進行し、相手の本拠地を破壊すれば勝利、というルールのゲームジャンルだ。既存のPCMOBAタイトルを見ると「League of Legends(ライアットゲームズ)」や「Dota2(Valve)」、「Heroes of Newerth(S2 Games)」など数々のタイトルがあるが、操作キャラクターやアイテム、細かなゲームシステムなどに差はあれど、「5人」でチームを組んで「3本のレーンとジャングル」からなるマップを舞台に戦うという点は共通している。

 そうしてみると「Vainglory」はモバイルにターゲットを絞ってMOBAを3V3ルールにアレンジし、それでいてMOBAの持つコアな魅力をギュッと濃縮して、世界大会が開催できるほどに成功を収めた稀有なタイトルだ。そんな「Vainglory」が敢えて既存のMOBAの標準ルールである5V5に殴り込みをかけようというのだから、「Vainglory」そしてMOBAファンとしては見逃せないトピックである。

 この5V5モードは開発陣にとってもゲーム性の大幅な変更はもちろん、技術的にもかなりチャレンジングな取り組みであるようで、その興奮はSEMのスタッフに対するインタビュー(Kristian Segerstrale氏、Taewon Yun氏)にも表れている。

 そこで本稿では、アーリーアクセスから正式実装にかけて5V5モードを実際にプレイした感触をお伝えしたいと思う。

 ちなみに、「5V5モード」の細かな仕様については公式の「5V5モード」のページ、ヒーローやアイテムに関しては「5V5モード」を視野に入れた「アップデート3.0 (ソブリン・ライズ)」のパッチノートに詳しい。「Vainglory」は勝利のためにシステム面の理解が非常に重要なタイトルなので、是非こちらも併せてご確認いただきたい。

■舞台は「ハルシオンフォルド」から「ソブリン・ライズ」へ!レーンは3本、ジャングル面積も大幅増

 まず5V5モードをプレイして思うのは、「マップ、広っ!」ということだ。それもそのはず、5V5モードの舞台となるのは新マップ「ソブリン・ライズ」で、既存の3V3用マップ「ハルシオンフォルド」の倍以上の広さになっている。「ハルシオンフォルド」では1本のレーンに対してジャングルが画面下方向に生い茂るという構造だったが、「5V5モード」用の新マップはトップ、ミッド、ボットの3本のレーンが互いの本拠地を繋ぎ、そのレーンの間にジャングルが生い茂っているという構造になる。

 また、5V5モードでも序盤は3V3モードと同じくジャングラーとキャプテンが2人でジャングルを回り、各レーンに1人ずつ配置するのが主流なようだ。ミニオンやモンスターというゴールドと経験値を得られる"資源"を最大限活かすにはレーン3人+ジャングラーは必須となるが、1人浮いたキャプテンの居場所や立ち回りについてはまだまだ検討の余地があるように感じる。

 例えば同じ5V5ルールのMOBA、「LoL」では、トップに1人、ミッドに1人、ジャングルに1人、そしてボットにキャリーとサポートの2人を配置するというのがお約束となっている。これはサポートを付けることでキャリーを安全に育て上げるためと、「LoL」においてもボットサイドにはチームにバフをもたらす「ドラゴン」が位置しているので、隙あらばジャングラーと協力してこれを取得するためにそのような配置になっているのだ。こうした構成も一考の余地はあるように思う。

 マップが変更されるのに伴い、ゲームシステムとして様々な新規要素が追加された。例えば目玉である2匹のドラゴン「ブラッククロー」や「ゴーストウイング」は、それぞれ「ブラッククロー」が3V3モードで言う「クラーケン」の役割を引き継いでおり、トドメを刺したチームの味方となってレーンを強烈にプッシュしてくれる役割を持っている。一方「ゴーストウィング」は、倒すことで非戦闘状態のときにHPやエナジーの自然回復や、シールド付与といったバフをチームにもたらしてくれる。その他にもそれぞれ武器ダメージやクリスタルダメージを強化するバフをもつ「武器トレント」や「クリスタルトレント」なども追加された。

 さらに視界アイテムの「スカウトカメラ」が全員の標準装備になったり、自身の周りのミニオンを強化してくれる「キャプテンミニオン」が追加されたりと、もはや3V3の「Vainglory」とは"別ゲー"と言っていいほどの進化を遂げている。

 しかし、あえて言えば、5V5モードと3V3モードで、勝つための王道は変わらない。それは「自分の相手を叩きのめし、その有利を生かして集団戦でも勝つ。そして相手の『ベインクリスタル』を破壊する」ことだ。このために必要なハンドスキルや知識はこれまでとなんら変わることはなく、CS(ミニオンのラストヒットを取ってゴールドを獲得すること)の精度は相変わらず必要であるし、自分たちに有利なように集団戦を起こすことは5V5モードでも変わらず重要だ。

 ただ、変わったのは「『ベインクリスタル』を破壊する」道のりの選択肢が多様化したことだ。マップが広くなるということはジャングル、そしてブッシュの数が増えるということで、それを利用して相手の視界の隙をついた奇襲なども仕掛けやすくなった。また、タレットや「ベインクリスタル」のほか、「ドラゴン」たちを始めとした強力なオブジェクティブ(目標物)が増えたので、マップのどこに集合し、「今どのオブジェクティブを狙うべきか」といったチーム単位での決断も必要になった。

 一方で、あえてオブジェクティブの争奪戦を拒否し、相手が例えばトップサイドの「ブラッククロー」を取ろうとしているときに、ボット側のレーンを押しこんで「ベインクリスタル」に肉薄する、といった戦略も取りうる。

 例えレーン段階でボロボロだったとしても、試合の進め方によっては劣勢を跳ねのけることもできるだろうし、レーンで勝っているならばその勝利をより盤石のものにできるだろう。リスクとリターンを天秤にかけながら、常に最善の選択を探してその場その場で決断を下していくのはたまらなく楽しい。欲を言うと、レーンでも勝ってチームの連携も決まって勝つべくして勝つのがベストなのだが……なかなかそう上手くはいかない。そんな中でチームで協力し合って勝利を目指すというのは、まさしく3V3から変わらない「Vainglory」の醍醐味ともいえるだろう。

 シンプルに集団戦だけを見ても、例えそこまでで勝っていようとターゲットがチームで噛み合わなかったり、誰かが駆け付けるのが遅れただけでも戦況は容易に一転しうる。集団戦で考えられる最悪のシチュエーションは3V3においては1対3だが、こと5V5モードにおいては1対5だ。捕まればひとたまりもない。こうした状況を起こさないように、あるいは相手を罠にハメるために必要なのは視界であり、限られた視界をいかにうまく使っていくかというところもゲームの面白さを増している。

 こうして視界の重要度が増し、レーンやオブジェクト管理といった要素が増えたことによって、「Vainglory」はより深い戦略性とメカニクス、そしてチームワークが必要なゲームに進化したように思う。ちなみに、それでいて試合は概ね20分程度で決着がつくというシステムも個人的には素晴らしいところだと思う。既存のMOBAなどでは1試合に平気で40分かかったりすることもあるので、このあたりもモバイルへの最適化が図られていると言えるだろう。

 従来の「Vainglory」ファンはもちろん、PCのMOBAファンにもモバイルだからと敬遠せずに、是非1度5V5の「Vainglory」をプレイしてみていただきたいと思う。モバイルでここまでできるのか!ときっと驚くはずだ。

GAME Watch,柳島雄太

最終更新:2/15(木) 12:00
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