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<五輪フィギュア>ドイツ組が逆転で初の金 ペア

2/15(木) 18:49配信

毎日新聞

 平昌五輪のフィギュアスケートは15日、ペアのフリーが行われ、ショートプログラム(SP)4位のアリョーナ・サブチェンコ、ブルーノ・マソ組(ドイツ)が、トップの159.31点を出し、合計235.90点で、逆転で初の金メダルを手にした。リョム・テオク、キム・ジュシク組(北朝鮮)は13位だった。須崎海羽、木原龍一組(木下グループ)はSP21位で、上位16組によるフリーには進出できなかった。

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 ◇フリーで歴代最高点

 ベストを尽くし、出し切った。演技を終えるとサブチェンコは氷の上に倒れこみ、マソも覆いかぶさるようにして抱き合った。

 五輪の歴史に残るような演技だった。ダンス的な要素を追求し、男性のマソと女性のサブチェンコが同調した動きは魅力的だった。男性が女性を投げる3回転ジャンプ、男性が女性を持ち上げるリフトなどの技術も正確だった。世界歴代最高の159.31点をマークし、ショートプログラム(SP)4位からの逆転優勝が決まると、サブチェンコは号泣し、マソも嗚咽(おえつ)した。

 ウクライナ出身でドイツ国籍を得ていた34歳のサブチェンコは、他のパートナーと過去4度の五輪に出場し、二つの銅メダルを持っている。フランス出身で29歳のマソとペアを結成したのはソチ五輪後の2014年春。そこから4年の道のりは苦しかった。

 フランス・スケート連盟にマソの登録の解除を拒否され、しばらくは大会に出られなかった。マソは15年秋にドイツ連盟への所属が認められ、昨年秋にドイツ国籍も取得して五輪出場への道が開けた。サブチェンコより経験も実績も劣るマソが懸命に努力して成長。世界トップレベルになった。

 ドイツ勢のフィギュアスケートでの金メダルは、東ドイツ時代に1984年サラエボ、88年カルガリー両五輪で女子のカタリナ・ビットさんが獲得して以来だ。そのビットさんと、ドイツ出身の国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が見守る前での快挙。マソは「(サブチェンコに)もう一つ銅メダルを持ち帰らせたくなかった」と言う。サブチェンコは5度目の五輪で頂点をつかんだ。「2018年は私たちの年。驚くようなストーリー。信じられないほど幸せ」。涙の後に笑顔が広がった。【福田智沙】

最終更新:2/15(木) 20:16
毎日新聞