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「妻の隣に埋葬、嫌だ」デンマーク女王の夫が死去

2/15(木) 21:41配信

朝日新聞デジタル

 デンマークのマルグレーテ女王(77)の夫ヘンリック殿下が13日夜、死去した。83歳だった。妻が女王に即位した後も、「女王の夫」を指す称号ながら王子も意味する「プリンス」が使われることに生前不満を漏らし、妻と一緒に埋葬されたくないと表明していた。女王はその意向を尊重するという。

 殿下は肺の感染症で先月末から入院していた。デンマーク王室は「女王ら家族に見守られ、息を引き取った」と発表した。

 殿下はフランス出身。AFP通信などによると、1972年に妻が女王に即位したが、男性が王位に就くと妻に女王の意味もある「クイーン(王妃)」の称号が与えられるのに、女王の夫は王を意味する「キング」にならないことに後年不満を公言。昨年、妻の隣に埋葬されたくないと表明した。王室は殿下が認知症だと発表していた。

 遺体は火葬され、遺灰の半分はデンマークの海にまかれ、残りは王室の邸宅の一つフレーデンスボー宮殿の敷地内に埋葬される。同国の国王夫妻はそろってコペンハーゲン西郊のロスキレ大聖堂に埋葬される伝統が破られることになる。

 殿下はその奇抜な言動から一部政治家やメディアから厄介者扱いされた。一方、後年は変わった人柄が若者に好かれ、ポップスターとピアノで共演したり慈善イベントにパンダの着ぐるみ姿で現れたりすることもあったという。(ロンドン=下司佳代子)

朝日新聞社