ここから本文です

<五輪アルペン>男子滑降、スビンダル初優勝

2/15(木) 20:13配信

毎日新聞

 平昌五輪のアルペン男子滑降はアクセルルント・スビンダル(ノルウェー)が初優勝。2010年バンクーバー五輪のスーパー大回転以来、2大会ぶり2個目の金メダルを獲得した。2位は前回ソチ五輪のスーパー大回転を制し、滑降は3位だったチェーティル・ヤンスルード(ノルウェー)。3位は昨年の世界選手権の滑降覇者のベアト・フォイツ(スイス)だった。

 ◇35歳、特別な日に

 自身2大会ぶり四つ目の五輪のメダルは、この種目ではノルウェー勢初の金メダル。35歳での優勝は五輪のアルペン競技の最年長記録になった。だが、スビンダルはこのことを問われても意に介さなかった。「今はフィニッシュラインを越えた時の感情が、どんな記録よりも大きい」

 最高スピードは時速114.39キロを記録。途中、緩斜面から急斜面に変わるところで体勢を崩しかけたが、うまくバランスを立て直して後半に一気に加速した。金メダルに届いたという確信があったからだろう。フィニッシュすると何度も強く拳を突き上げた。

 2010年バンクーバー五輪ではスーパー大回転で金、滑降で銀、大回転で銅を獲得。スピード系も技術系もこなすオールラウンダーだ。その競技人生はけがの歴史でもある。07年11月にワールドカップ(W杯)滑降の練習で大転倒し、顔面を骨折、両脚に裂傷と、残るシーズンを棒に振る大けが。14年ソチ五輪後も、アキレスけん障害や右膝前十字靱帯(じんたい)断裂を負った。昨年1月にも膝の半月板の手術を受けているが、この日のコースは「膝に優しかったよ」とほほ笑んだ。

 昨年、子どもたちへの競技普及を目的に基金を設立。ノルウェーの通信会社と協力し、自らが07年の世界選手権で獲得した金メダルを溶かしてSIMカードの材料として提供。代わりに基金へ多額の寄付を受けた。競技愛にあふれる35歳は「(自身にとって)最後の五輪になるだろう。特別な日になった」と勝利の余韻に浸った。【平本泰章】

最終更新:2/15(木) 20:13
毎日新聞