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「住むなら京成沿線」と思わせる10の理由 パンダ、寅さん、成田空港!

2/18(日) 11:10配信

乗りものニュース

空港特急とローカル列車が同居する路線

 東京から海外へ旅立つ場合、成田空港と羽田空港のどちらが好きですか。筆者(鉄道ライター、杉山淳一)の友人のひとりは「断然、成田空港です」と言います。その理由は「スカイライナーで行けるから」。友人は鉄道ファンではありませんし、山手線の内側に住み、羽田空港が近くて便利と分かっています。でも「空港へ座って行けるし、荷物の置き場に困らない」ため、特急「スカイライナー」で行ける成田空港がお気に入り。家を出てから、家に帰るまでが海外出張や海外旅行と考えれば、確かに始まりと終わりの快適さも大切ですね。

【写真】柴又駅から旅に出るフーテンの寅さん

 その「スカイライナー」を運行する京成電鉄は、東京の京成上野駅と千葉の成田空港駅を結ぶ本線と、5つの支線があります。支線はどれも個性的です。押上線は本線の青砥からスカイツリーの下の押上まで。さらに都営浅草線・京急線に直通して羽田空港や横浜方面へ至ります。金町線はローカル色豊かな下町を走ります。千葉線は東京と千葉の都市間輸送や地域輸送に貢献し、千原線はベッドタウンの通勤通学路線、東成田線は本線のオマケのような存在ですが、芝山鉄道と連絡します。

 もうひとつ、異色の存在が成田スカイアクセス(成田空港線)です。看板列車「スカイライナー」が走る路線でありながら、線路は京成電鉄のものではありません。線路の保有者は区間ごとに北総鉄道、千葉ニュータウン鉄道、成田高速鉄道アクセス、成田空港高速鉄道となっています。京成電鉄はこれら4者に線路使用料を支払って、「スカイライナー」などを運行しています。

 列車の種別や系統も多く、乗り間違えると困ります。でも、工夫された案内標識を確認して、目的地をしっかり把握すれば大丈夫。そんな京成電鉄の魅力を、人生の目的地が定まらない筆者の思い込みと独断で紹介します。賛否両論あるかと思います。SNSなどで盛り上がってくださいね。

【1位】「スカイライナー」と成田スカイアクセス

 京成電鉄を代表する列車といえば、京成上野駅と成田空港駅を結ぶ特急「スカイライナー」です。途中停車駅は日暮里駅と、成田空港の空港第2ビル駅のみ。京成上野駅はJR上野駅から少し離れているため、JR線から乗り換える場合は日暮里駅が便利です。日暮里駅と空港第2ビル駅の間はノンストップで、最速36分で結びます。その速度と運行頻度の高さ、正確性から、都心と成田空港を結ぶ公共交通の代表的な存在です。かつての「成田空港は東京から遠い」のイメージを払拭したといえるでしょう。

「スカイライナー」が現在に至るまでは、苦しい時期もありました。1978(昭和53)年の成田空港開港と同時に運行を開始しましたが、当時の終着駅は現在の東成田駅で、ターミナルビルから離れ、連絡バスに乗り換える必要もありました。成田空港ターミナルビル地下に乗り入れた後も苦戦します。参拝客を見込んで京成成田駅に停車、次に船橋駅にも停車。乗客獲得のために停車駅を増やします。しかし、空港へ行く人から見れば、所要時間が延びて不便です。

 その状況を一変させた転機が、2010(平成22)年の成田空港線、愛称「成田スカイアクセス」の開業と新型「スカイライナー」(新AE形電車)の投入でした。京成高砂駅から北総鉄道に入り、印旛日本医大駅から空港第2ビル駅付近まで新線を建設。ほぼ一直線で結びます。高規格な高架線路によって、「スカイライナー」の最高速度は160km/hになりました。これは新幹線を除いた日本の鉄道の最高速度です。1時間あたり最大3本と運行頻度も高く、指定券もネットで予約できます。頼りになる存在です。

 日暮里~空港第2ビル間ノンストップの列車は、京成電鉄沿線の人々には乗車機会がありません。しかし、「スカイライナー」が成田空港線に移ったことで、本線のダイヤに余裕が生まれました。上野~青砥間、押上~青砥間の沿線の人々は乗車券のみで利用できるアクセス特急があり、青砥~佐倉間の沿線の人々は快速特急を利用できます。

「スカイライナー」に乗れなくても、海外出張が多い人、海外旅行が好きな人にとって、京成電鉄沿線は便利な路線です。列車内も外国人が多く、国際色が豊かな気がします。外国人に対して丁寧に説明する駅員さんの様子も好ましく感じます。

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