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長年の悲願 さいたま市役所と国道17号を結ぶ道路開通、半世紀待ちわびた住民ら活性化に期待

2/21(水) 10:31配信

埼玉新聞

 埼玉県さいたま市が整備を進めてきた都市計画道路町谷本太線の鴻沼工区が1月31日、開通した。都市計画決定から半世紀、2006年6月の整備開始からも11年半。遺跡の発掘調査などの影響で当初の予定から遅れ、国道17号と同新大宮バイパスを直結する新たな東西道路が完成した。地元住民は悲願達成を喜ぶとともに、利便向上による地域の活性化にも期待を寄せている。

 町谷本太線は国道17号新大宮バイパスと交差する桜区の町谷4丁目交差点から、国道463号越谷浦和バイパスと交差する浦和区の本太坂下交差点までを結ぶ約4キロの道路。市役所前を通ることから「市役所通り」とも呼ばれる。

 国道17号と同新大宮バイパスを結ぶ東西道路は交通量の割に本数が少ない。西堀地区10自治会で構成する西堀連合自治会事務長の大沢和治さん(68)は「並行して走る道路は渋滞したり、道幅が狭くて不便を感じていた。鴻沼工区の早期開通は地元にとって長年の悲願だった」と語る。

 鴻沼工区は桜区西堀2丁目から中央区大戸1丁目までの延長766メートル。市は約64億円かけ、両側に歩道を備えた片側1車線、幅16メートルの道路を整備した。供用開始は当初、13年3月の予定だったが、縄文時代の丸木舟などが出土した中央区大戸の南鴻沼遺跡の発掘調査に伴い、一部区間で3年間工事が中断するなど遅れが生じた。

 JR埼京線、新幹線と交差する西側に位置する延長127メートルの西堀氷川トンネルの整備も難航した。地形の高低差を克服するため計画されたが、市内では類例のない大規模なトンネル工事となり、「掘ってみたら、地盤が悪かったり、水が染み出してきたり、想定外の事態が発生した」(市道路計画課)という。

 供用開始に先立って1月28日、開通を祝う式典が開かれた。地域住民ら約200人と清水勇人市長、地元選出議員らが西堀氷川トンネルを歩き初めした。

 町谷本太線が都市計画決定されたのは1963年。当時を知る地元の西堀氷川神社の真取正典宮司は「一体、いつになったら完成するのか」と半世紀にわたって開通を待ちわびた。その分、新道に寄せる期待も大きい。新大宮バイパスを挟んだ桜区役所へのアクセス向上などを挙げ、「住民の交流促進につながる大きな出来事。これを機に地域の活性化が進んでほしい」と話した。

最終更新:2/21(水) 10:31
埼玉新聞