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100年乗っても大丈夫!? 爆撃機B-52はなぜこれほど長寿命なのか

2/23(金) 6:20配信

乗りものニュース

「成層圏の要塞」は100年運用へ

 アメリカ国防総省は2019年度の予算要求で、老朽化した戦略爆撃機B-52のエンジンを新型に換装する予算を計上しました。これによりB-52は2050年まで運用が続けられる見通しとなります。

【画像】米軍の新型ステルス爆撃機B-21「レイダー」

 現在、B-52Hのエンジンは、ボーイング707やDC-8にも使われたプラット・アンド・ホイットニー社製ターボファンエンジンJT3Dの軍用型TF33を8発搭載しています。当初ボーイングは現行の8発から、4発の高バイパスターボファンジェットエンジンRB211に換装するプランを提案していましたが、主翼の構造変更などが必要となるためエンジン数は変更しないようです。

 新たに換装するエンジンについて、ロールスロイスはすでにアメリカ空軍の通信中継機E-11や要人輸送機C-37で採用しているBR710の改良型であるBR725を提案し、一方プラット・アンド・ホイットニーは現行のTF33のシステムをアップグレードする案を提案しています。今回、予算が計上された事でより具体的なプランが出てくると見られます。

 そのB-52ですが、アメリカ空軍で運用が開始されたのは1955(昭和30)年。計画の通り2050年まで運用されると、なんと100年近くも現役となることになります。なぜ、それほど長期間運用されることになったのでしょうか。

コンセプトは長距離で高速、核搭載も可能

 B-52は長距離を飛べる大型爆撃機として開発され、1952(昭和27)年に初飛行しました。米ソ冷戦時代には先制攻撃や報復攻撃のために、核爆弾を搭載して常時上空待機を行いました。

 そして初の実戦参加はベトナム戦争でした。1965(昭和40)年から開始された、いわゆる「北爆」で絨毯爆撃を行うB-52は、ベトナム戦争を象徴するシーンとしてよく知られています。その後、インド洋にあるアメリカ軍の基地、ディエゴ・ガルシア島(イギリス領)を拠点として、湾岸戦争やアフガニスタン、イラク戦争に参加しています。

 B-52以降も、後継機種として様々な戦略爆撃機が開発されます。高速で高高度から核攻撃を行う超音速爆撃機が開発されましたが、アメリカ本土から直接攻撃が可能な大陸弾道ミサイル(ICBM)の配備や敵国の防空ミサイル網の発達により、そのコンセプトは失われます。

 やがて1986(昭和61)年には可変翼の超音速爆撃機B-1、1997(平成9)年には全翼機のステルス爆撃機B-2と、それぞれコンセプトの異なる戦略爆撃機が配備され、B-52と共にアメリカ空軍を支える戦略爆撃機として活躍しています。

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