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ブラジルはなぜW杯メンバーを早々に発表したのか? 緻密な計画に迫る

2/25(日) 18:00配信

VICTORY

2014年に自国開催のW杯準決勝でドイツ代表に1-7と粉砕されたブラジル代表。今年6月に開催されるロシアW杯は、そのリベンジの舞台となる。誰がW杯に出場するのか。常に大きな話題となるメンバー選考について、チッチ監督は先手を打つ形で一部のメンバーを発表した。メディア戦略、選手たちのモチベーション維持やコンディションの把握など、王座奪回を目指すセレソンはち密なプランの下に動いている。その詳細に迫った。(文=藤原清美)

メディアの憶測に先手を打つ指揮官

ブラジル代表チッチ監督が、5月第1週に予定しているW杯(ワールドカップ)招集メンバー発表より、3カ月弱も先駆けて、15人の確定メンバーを公表した。

ブラジルの情報サイトUOLのインタビューに対し「招集リストは、一部はまだ空きがあるし、もう埋まっている部分もある。埋めているのは、これまでクラブと代表で一貫して好調を維持し、現在も良いプレーをしている選手達だ。スタメンの11人は、GKアリソン、DFのダニエウ・アウベス、マルキーニョス、ミランダ、マルセロ、MFのカゼミロ、レナト・アウグスト、パウリーニョ、フェリペ・コウチーニョ、FWのネイマールとガブリエウ・ジェズス。それから、DFチアゴ・シウバ、MFフェルナンジーニョとウィリアン、FW フィルミーノ」と語ったものだ。

2月の時点で言い切ったことは、もちろんブラジル国内でも話題になったが、そのメンバーについては予想通り。当落線上で一歩リードと思われていたフィルミーノが、すでにチッチの中では確定していたことが、ニュースと言えば、ニュースだった。

チッチはこれまでも、メディアの無用な憶測に選手が巻き込まれかねない招集や起用には、先手を打ってきた。例えば、センターバックのレギュラーが、ミランダとマルキーニョスのコンビであることは、これまでの起用を見ていれば明らかだが、南米予選第17節では、スタメンをマルキーニョスからチアゴ・シウバに代えた。その際、チッチは「マルキーニョスとミランダはここまで8試合、一緒にプレーした。マルキーニョスとチアゴは、代表では1試合と半分。ミランダとチアゴは、試合の半分だけだ。だから、すべての組み合わせを準備しなければ。ケガや出場停止、技術的な問題など、この先、何が起こるか分からないんだから。」と説明。それにより、報道陣はスタメン変更の目的と、センターバック第3の招集枠がチアゴ・シウバであることを理解した。

スタメンをフェリペ・コウチーニョからウィリアンに代えた時も「どちらが出ても全体のシステムは似ているが、ウィリアンは縦への攻撃と、素早くスペースを突くことに長けている。コウチーニョはもっと組み立てるタイプだ。これまでコウチーニョと共に様々な経験を重ねてきたから、今度はウィリアンの番。2人どちらのパターンでも、良い準備をしておきたいんだ」と語り、それまで控えに回ることが多かったウィリアンも、いわゆる“控え”なのではなく、重要な戦力であることがはっきりした。

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最終更新:2/25(日) 22:39
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