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五輪、2度逃して見つけた居場所 フィギュア中野友加里さんの決断 フジ入社「仕事は一生していきたい」

3/12(月) 7:00配信

withnews

 中野友加里さん(32)は、10代が中心と言われる女子フィギュアの世界で20代になっても第一線で戦い、24歳で現役引退をしました。引退後はフジテレビに入社。「あと一歩で五輪を逃した一人」という中野さんは、だからこそ「自分で自分の幸せを見つけないといけない」と思い、新しい道を切り開きました。転職が当たり前になった時代、中野さんに、セカンドキャリアの作り方を聞きました。(ライター・小野ヒデコ)

【写真】3回転アクセルといえば、この人だった…浅田真央、キム・ヨナと争った現役時代の中野友加里さん

「すぽると!」で活きた「準備力」

<元世界選手権日本代表だった中野さんは、24歳で現役引退。テレビ局に入社。生放送の現場でいきたのはフィギュア選手時代の経験だった>

 2010年にフジテレビに入社しました。1年目で映画のアシスタントプロデューサー(AP)となり、2年目で『踊る大捜査線 THE FINAL』(2012年9月公開)を担当。企画、撮影、宣伝と、幅広く仕事を経験することができました。

 映画は必ず公開日があります。それまでにしないといけないことを洗い出し、逆算して段取りをつけることは、スケートでの大会に向けての準備と本質は同じでした。

 その後、スポーツニュース番組「すぽると!」(2016年4月放送終了)の担当になったのですが、ここでもスケートで身に着けたスキルを無意識に応用していました。

 「すぽると!」は毎日、生放送でした。そのため、予想外のことを想定したり、先のことを予測して色々なパターンを準備したりする流れは、現役時代の試合時とほぼ同じだったんです。

 スケートの採点方式が減点方式から加点方式に変わってからは、0.01点でもポイントを稼ぐことが必須になり、この経験がニュースの生放送に役立ちました。

「不器用な人間なんです」

<試合中、頭の中で計算式がいっぱいだった中野さん。今、その経験は仕事にいかされているという>

 試合に向けて「このジャンプで失敗したらBパターンへ」、「その次のジャンプでも上手くいかなかったらCパターンへ」という具合に、パターンをいくつも用意していました。

 氷の上では余裕のある表情で滑りますが、頭の中は常に計算式でいっぱいなんです。私はつい頭で考えてしまうタイプでした。

 フィギュアスケート仲間の小塚崇彦くんに、「最初に頭で考えてしまうと滑れなくなってしまうから、体の感覚を大切にした方が良い」ってアドバイスされたこともありました。

 佐藤信夫コーチには「とりあえずやってみなさい」って言われていましたが、私自身はとても不安で、ゴールが見えない状態でスタートするのが怖い。それは今も変わりません。

 行き当たりばったりというのができない不器用な人間なんです。でも、論理的に考えて物事を進めたり、様々なパターンを予測して準備しておいたりする姿勢は、仕事をする上で役立っています。

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最終更新:3/12(月) 7:00
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