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なぜクジラやイルカを食べてはいけないのか?『ザ・コーヴ』の反証映画が映画賞受賞!

2/28(水) 7:05配信

AbemaTIMES

 今月17日にロンドンで開かれた国際映画祭の長編ドキュメンタリー部門で、『ビハインド・ザ・コーヴ~捕鯨問題の謎に迫る~Behind “THE COVE“』(現在、189カ国でネット配信中)の八木景子監督が最優秀監督賞を受賞した。

 八木監督が同作を製作する発端となったのが、タイトルの通り、映画『ザ・コーヴ(THE COVE)』(2009年、ルイ・シホヨス監督、米)をめぐる問題だ。立ち入り禁止区域に侵入し、イルカの捕殺場面を隠し撮りするなどして残酷性を強調、和歌山県太地町伝統のイルカの追い込み漁を批判的に描いた作品だったが、アカデミー賞・長編ドキュメンタリー賞を受賞した。その後、日本の捕鯨やイルカ漁に対する国際世論の厳しい見方が広がり、太地町の人々に世界中から“野蛮・虐殺者・変態民族“などの心無い言葉を浴びせられた。

 しわ寄せは近隣の町にまで及んだ。去年10月、同じ和歌山県の白浜町にあるテーマパークで、反捕鯨活動をする外国人2人がイルカショーを開催中のプールに飛び込んでショーを妨害し、威力業務妨害容疑で逮捕された。

 八木監督は、『ザ・コーヴ』の反証作品として、太地町に押し寄せるこうした反捕鯨活動家と町民の主張の双方を取材、作品を通して捕鯨を日本文化の一部として肯定的に描いてみせた。

 映画の中では、環境破壊や食の健康被害などを危惧する反捕鯨派が「西洋では黒人をサーカスに入れたり動物園に入れたりした。それは間違いだよね。いつかイルカも同じようになる」「学校給食からイルカ肉がなくなったのも自分の子供に毒を食べさせたくないからだ」など声を荒げる。『ザ・コーヴ』のルイ・シホヨス監督も、隠し撮りについての質問に「関係ない。太地町の間違った行いを世界は目撃したんだ」と回答、両者の議論はどこまでも平行線を辿る。『ビハインド・ザ・コーヴ』の公式サイトがサイバー攻撃されたこともあったという。

 そんな中、今回『ビハインド・ザ・コーヴ』を評価したのは、反捕鯨国であるイギリスだった。八木監督は「観た方のほとんどは日本側の意見を聞いたことがなく、今まで自分たちが聞いてきたこととは違う新しい知識を得られたということが高く評価された。バランスがいいということと、情熱が伝わってくるということと、映画として素晴らしいと言われた。欧米の人たちが素晴らしいなと思うのは、ちゃんとディベートしようとか、評価するところは評価するというところがある」と驚きを隠さない。

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最終更新:2/28(水) 7:05
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