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カーリング女子「そだねー」は北海道弁ってほんと? 日本語学者に聞いてみた

2018/3/2(金) 16:40配信

BuzzFeed Japan

平昌五輪で銅メダルに輝いたカーリング女子日本代表「LS北見」。彼女たちが試合中に使っていた「そだねー」という掛け声は、その独特のトーンから注目を集めた。「そだねージャパン」とまで呼ばれ、はやくも流行語大賞入りがささやかれているが……。そもそもこの言葉、本当に「北海道方言」なのか?【BuzzFeed Japan / 籏智広太】

【写真】カーリング女子「そだねージャパン」が本当に仲良しだとわかる証拠

「『そだねー』は標準語の『そうだね』に相当する北海道方言です」

BuzzFeed Newsの取材にそう語るのは、北海道方言を30年以上にわたって研究している、北海学園大学の菅泰雄教授(日本語学)だ。北海道方言研究会の会長も務めている。

「試合中に交わされる彼女たちの『そだねー』は、典型的な北海道方言のイントネーションでした。北海道方言には、『短呼』というように拍数が短くなることや、語尾のイントネーションが下がらないという特徴があります」

菅教授によると、北海道方言には、江戸時代からの歴史を持ち、東北地方の方言の影響を強く受けた「海岸方言」(浜言葉)と、全国各地からの移住者の方言が混ざり合って形成された「内陸方言」がある。

この二つの方言の接触による変化や標準語の影響を受け、いまのような北海道の言葉となったのだ。菅教授はいう。

「オホーツク海や日本海、太平洋などに面する海岸地方の若い世代には、いまも浜言葉のイントネーションが残っているんです」

「LS北見」が本拠地を置く北見市は、オホーツク海に面した道東地方にある。そこではいまも「海岸方言」(浜言葉)が残っているのだという。

「そだねー」はどう生まれたのか

ただ、本来の海岸方言に「そだねー」はない。そもそもは「そんだな」「そンだな」「そだなー」「そだのー」と発音するのだという。

菅教授は「この基本の形に標準語の『そうだね』が混ざり合ってできた言葉なのでしょう」とみる。

「彼女たちも、会見で『そだねー』と言った時は、標準語の『そうだね』と同じく頭高のアクセントが出ていました。改まった場面だったということもあり、無意識のうちにそうなっていたのでしょう」

「一方で試合中は、緊張感はあったとしても、仲間同士のカジュアルな打ち解けた発話ですから、典型的な浜言葉の『そだねー』になっていましたね」

このように、もともとの方言に標準語が混ざり合った言葉を「擬似標準語」と呼ぶのだという。

「『気づかない方言』というわけです。全国各地にあるのですが、本人たちはそれが方言であると気がつかずに使っていることが多いんです」

「ですから、我々が北見に行って、『それは方言ですよね?』と聞いてもそうは言わないでしょう。そもそも、一般的に北海道の人たちは方言への意識が薄いとも言われている。内陸方言の形成過程も影響しているのではないでしょうか」

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最終更新:2018/3/3(土) 1:16
BuzzFeed Japan

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