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独特フォームに超スローボール…唯一無二の変則右腕、多田野氏のキャリア

3/4(日) 8:58配信

Full-Count

1日には札幌ドームで引退セレモニー、多田野氏の野球人生とは…

 3月1日、札幌ドーム。北海道日本ハムとLamigoの国際交流試合の開始前に、北海道日本ハムの元投手・多田野数人氏のNPB引退セレモニーが催された。

【動画】引退セレモニーで超スローボールを投じた多田野氏

 八千代松陰高校でエースとして活躍し、決して強豪ではなかった同校を甲子園まで導いた多田野氏は、進学した立教大学でも出色の投球を見せる。早稲田大学の和田(現・福岡ソフトバンク)とよきライバル関係を築き、「右の多田野」「左の和田」と並び称された。

 大学卒業後は米球界への挑戦を選択し、2004年にインディアンスからメジャーに昇格して初勝利も飾っている。しかし、その後はMLBにおいては満足のいく出場機会を得られず。2007年ドラフトで北海道日本ハムから1位指名を受け、日本球界入りを果たすことになる。

 多田野氏は、NPB1年目の2008年に19試合7勝7敗、防御率4.78という成績を残すと、翌年の7月10日の千葉ロッテ戦では、9回2死まで相手打線を無安打に抑える快投を披露。結果的にこの年は5勝を記録し、チームのリーグ優勝にも貢献した。

 2012年には先発ローテーションの一角に食い込み、2度目のリーグ優勝を経験。巨人との日本シリーズでは史上初となる危険球退場処分を受けてしまったものの、キャリアハイと呼べるシーズンを過ごした。

 2014年に自由契約となり、BCリーグの石川ミリオンスターズで投手兼任コーチに就任。昨年末に現役引退を表明し、古巣・北海道日本ハムのチーム統轄本部プロスカウトへと転身することが発表されていた。

球場を大いに沸かせた「イーファスピッチ」

 多田野氏のNPB通算成績は、80試合18勝20敗2ホールド、防御率4.43。これは、プロ野球選手として大成功を収めたと言える数字ではないかもしれない。それでも、独特のフォームから繰り出す切れ味鋭いスライダーやフォークに加え、「イーファスピッチ」とも呼ばれる超スローボールを投じる変幻自在のスタイルで、大いに球場を沸かせてくれた。

 北海道日本ハム時代のファンフェスティバルでも、的当てゲームでイーファスピッチを披露し、記録を認めるか否かを賭けたじゃんけんに勝利すると「正義は勝つ」と発言して周囲の笑いを誘うなど、チームに溶け込み多くのファンから人気を博した。

 そして、3月1日に催された引退式。「アメリカで5年、ファイターズで7年、石川で3年の15年プレーしてきましたが、北海道のファンの声援が一番強く印象に残っています」と、懐かしいユニホーム姿でスピーチした多田野氏は、ラストピッチとして4年ぶりに札幌ドームのマウンドへ。

 鶴岡慎也選手のミットめがけて投じたのは、もちろん代名詞の超スローボールだった。

 これからは日米で培ってきた経験を糧に、スコアラーやスカウトとして活動するという。独特のフォームや超遅球を生み出した創意工夫と独創性は、セカンドキャリアにおいてもきっと生かされるはず。新たな人生の第一歩を踏み出した多田野氏の活躍を祈念している。

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

「パ・リーグ インサイト」編集部

最終更新:3/11(日) 12:07
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