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アメリカ空軍や航空自衛隊には、「アグレッサー」と呼ばれる部隊があります。アグレッサーとは「侵略者」という意味で、戦闘機の訓練において敵を演じる専門の部隊です。アメリカ海軍では「アドバーサリー(敵)」とも呼ばれています。
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このアグレッサー部隊ですが、最強のパイロットが集まる精鋭部隊といわれています。一体どのような部隊なのでしょうか。
戦闘機のパイロットはいくつもの適性試験を経て狭き門から選ばれた、いわばエリートです。彼らは実戦に備え、技量を高めるために日々訓練に励んでいます。
そのエリート揃いである実戦部隊に、厳しい稽古をつけるのがアグレッサー部隊のパイロットです。彼らは仮想敵国をイメージした敵機を演じ、訓練において様々な戦闘パターンをシミュレートしていきます。実戦部隊で鍛えられた精鋭のパイロットも、その実力差を見せつけられるといいます。そのため、アグレッサー部隊には技量と指導力に秀でた優秀なパイロットが集められます。
現在、アメリカ空軍のアグレッサー部隊の機体はF-16です。かつてはF-15も所属していましたが、すでに退役しています。ネバダ州のネリス空軍基地とアラスカ州のイールソン空軍基地に所属しており、「レッドフラッグ」のようにアメリカの同盟国なども参加する大規模な空戦演習や各地のアメリカ空軍基地など、さまざまな訓練で敵役を演じています。
アメリカ空軍アグレッサー部隊の機体カラーリングは仮想敵国の戦闘機を模しており、特にロシア機をイメージした機体が多く存在します。主翼にはロシアの国籍マークである赤い星が描かれているなど、敵役になりきっています。
ネリス空軍基地のエアショーでは、このアグレッサー部隊のF-16が敵役で会場に侵入しF-15がスクランブル発進して追い払うというデモが行われ人気を博しています。最後にはナレーターが「ダスビダーニャ(ロシア語で『さようなら』)」と締めくくり、ショーを盛り上げます。
航空自衛隊のアグレッサー部隊は、「飛行教導群」と呼ばれる部隊で石川県の小松基地に所属しています。2016年6月に宮崎県の新田原基地から、F-15の部隊が2部隊所属する小松基地へ移動したのは、より中国への対応を強化したものと見られます。
この部隊のパイロットは精鋭揃いで知られており、実戦部隊が配備されている全国各地の航空自衛隊の基地に、巡回教導を行います。
アグレッサー部隊で使用されるF-15は独特のカラーリングが特徴で、様々な色や模様で描かれています。その卓越した技量と派手なカラーリングから、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」と共に人気があることでも知られています。
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