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「手話は拡張現実の世界と同じ」、“手話が第一言語”のクリエイター・和田夏実さんが結ぶ表現と音の世界

3/8(木) 10:30配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 耳が不自由な聾(ろう)の両親をもち、手話を第一言語として育ったクリエイター・和田夏実さんを知っているだろうか。「音のない世界」と「音の世界」を自由に行き来する和田さんを『けやきヒルズ』(AbemaTV)は取材した。

■幼少期から「音のない世界」と「音の世界」を行き来

 徳永有美キャスターが訪れたのは、東京・初台にあるNTTインターコミュニケーション・センター。ここでは現在、「オープン・スペース 2017 未来の再創造」が開催中で、最新技術を使ったメディアアート作品が数多く展示されている。新しい感性や美意識について考えるきっかけとなる作品を、3月11日まで無料で体験することができる。

 和田夏実さんは、慶應大学院に通う24歳。手話を題材にした作品で知られ、2016年に経産省主催の事業において特に優秀な人に送られる「未踏スーパークリエータ」としても認定された。メディアアート作品を発表する傍ら、講演会などでも活躍している。なぜ手話を題材にしたのか。

 「私の両親は耳が聞こえなくて、手話を第一言語として育ったことがきっかけです」

 和田さんは聾の両親に育てられ、手話を第一言語にして育ったことで、「音のない世界」と「音の世界」を自由に行き来する幼少期を過ごした。

 「家の中では、音のないというか形を手で作るようにして話していて、家の外では日本語を学ぶ形で育ってきたんです。両親を手伝わなきゃということよりも、手話ってすっごい面白い、どうしようすっごい面白い!みたいな感じで。全然違う言語っていうのがすごく面白いなと思っていた」

 そんな和田さんは、手話が持つ“ある特徴”に気付いたという。

 「手話は拡張現実の世界と同じだと思うんですよね」

 拡張現実とは、実在する風景にバーチャルの世界を重ねて表示すること。拡張現実が手話と同じとはどういう意味なのか。

 「手話の世界では、200年も300年も昔から手元に像を作り上げて、それを動かしながら会話をしていた」と説明する和田さん。手や肩、体全体を使って、目の前にイメージを表しながら会話をする手話は、目の前にイメージを表す拡張現実と同じだというのだ。

 和田さんにとって手話は、音声言語では伝えきれない、はみ出た感情を表す事ができるツールでもあるという。「何か1個のことがあって、本当にびっくりしたはずなのに『あぁ驚いた』って、それだけで本当におさまっちゃうの?その体験って思うことあるじゃないの?それをもっともっと伝えてほしいなって思いますし、手話を使ってもっと共有出来たら」と考えている。

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最終更新:3/8(木) 17:24
AbemaTIMES