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【特集】揺さぶられっ子症候群=虐待? 子どもと引き離された母の思い

3/9(金) 15:13配信

MBSニュース

「揺さぶられっ子症候群」は児童虐待の1つで、頭を激しく揺さぶられることで脳に腫れや出血などの症状が出ることが特徴とされています。しかし今、そうした症状があったからといって必ずしも虐待とは判断できないという考え方もでてきています。子どもに脳出血が見られたことから虐待を疑われ、その疑いが晴れるまでの実に2年10か月もの間、引き離されていた親子を取材しました。

虐待疑われる“3つの症状”

神奈川県に住む矢野美奈さんは6歳と4歳になる2人の娘を育てています。当時、生後2か月だった次女が自宅で高熱を出し、口から血を吐いたため病院に連れていきました。医師からは脳出血があると診断されましたが、そこで思いがけない言葉をかけられたといいます。

「脳出血がわかったので虐待が疑われる可能性があります」(矢野美奈さん)
Q.疑われる根拠は?
「硬膜下血腫と左目の眼底出血があるから、揺さぶられ症候群の疑い」

矢野さんが疑われたのは揺さぶられっ子症候群=通称SBS。生後まもない赤ちゃんは脳が浮いている状態で、強く揺さぶられると脳も激しく動きます。そのことで血管が引きちぎられて脳内に血がたまる「硬膜下血腫」、目の網膜が引っ張られて血管が切れることによる「網膜出血」、そして脳の神経が引きちぎられて脳が腫れる「脳浮腫」。これら3つの症状が見られると高い場所からの転落などがない限り、虐待の可能性が高いとされるのがSBS理論です。

矢野さんの場合も次女に硬膜下血腫や眼底出血が見つかったため、医師からは児童相談所に通告する義務があると告げられました。

「生まれたときからずっと様子がおかしくて、逆に脳出血がわかって、この子の異常はこれだったのかという安堵感のほうが強くて。自分たちが虐待をしているわけでもないから、通報されてもかまわないし、ちゃんとした治療をしてくれればかまわないというお願いをしました」(矢野美奈さん)

次女に会えるのは月に一度

しかし、通報を受けた児童相談所は「虐待の疑いがあるとして」次女を一時保護したのです。矢野さんは疑いを晴らすため、赤ちゃんが産道を通るときに眼から出血することがあると医師が言っていたと、児童相談所に伝えましたが、次女の保護は続きました。

次女に会えたのは月に一度の予防接種と面会の時だけでした。その時の様子は…

(児相の職員)「行こうか?行かないの?」

母親との面会時間が終わり、施設へと戻ることを嫌がる次女。

(児相の職員)「出発の時間だ」
(次女)「帰らない」
(児相の職員)「帰んないの。楽しかったんだな…またねって」
(次女)「いやだ」
(児相の職員)「行くよ」
(次女)「(首をふる)」
(児相の職員)「じゃあお預かりします」
(母)「またね」
(祖母)「(次女は)笑わない」

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最終更新:3/9(金) 15:13
MBSニュース

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