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なぜ日本ではセクハラの加害者に甘いのか--詩織さん、はあちゅうさん#MeToo対談【後編】

3/11(日) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

ジャーナリストの伊藤詩織さんと、ブロガー・作家のはあちゅうさんが2018年2月23日に都内で、ビジネスカンファレンス「MASHING UP」に参加した。前編では、2人が被害を告発するまでの覚悟や告発後に実際に起きたことを語った。

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後編は、セクハラ防止のために職場、人事ができること、加害者の方に偏りがちな日本のハラスメント防止の実態を紹介する。

「被害を届け出たら、日本で働けない」

浜田敬子BIJ統括編集長(以下、浜田):私は1990年代から働いていますが、取材先に誘われて行くと、料亭で2人きりということがありました。(記者として)いい話を聞きたい、とくダネが欲しいという自分の野心がいけないんだと、NOと言えませんでした。詩織さんとはあちゅうさんのケースも仕事が絡んでいます。いい仕事がしたい、という思いから、力のある男性に相談したりするケースは働く女性にとって日常です。でも、それを「好意だ」と勘違いされたり、悪用されたりすると、女性は自分が野心を持ったことがいけないんじゃないか、と自分を責めがちですが、働く女性が健全な野心を持てないことはおかしいと思います。

お二人の話も、仕事と密接に結びついていますよね。

はあちゅうさん(以下、はあちゅう):偉い人の近くで教えを請いたいと思うのは普通のこと。男性がやったら問題にならないのに、女性だと「女を使っている」と言われる。男性が性的なうま味を見出そうとしたとき、「私に落ち度があったのかな」と思って、言えない人は多いと思います。仕事は仕事という意識改革がいると思いますが、これを乗り越える明確な答えはわかっていません。

浜田:「表にすることで、あなたが傷つくんだ」「大変になる」と言われることがあると思いますが、被害者を守る表層的なアドバイスをどう思いますか。

伊藤詩織さん(以下、詩織):確かに(被害を)話すことは、精神的にも時間的にも負担になりますし、働いている場所での被害となれば、そこが自分の社会なのに、そこでどう生きていくのか。本当は周りがサポートしなければいけないことだと思います。

私は、被害を届け出たら日本で働けないと言われたので、じゃあ海外で仕事ができるようにという覚悟を持っていました。でも、被害に遭った話をするだけで国外に行かなきゃいけないなんて、そんなこと無理ですよね?

「#MeToo」の動きが出てきてから、欧米の企業は、ハラスメントに対して、とても厳しくなっています。今までなら許されたことも、もうダメですと厳しく線引きされている。今日もBBCのニュースを見ていたら、セーブ・ザ・チルドレンの元CEOが女性職員の服装にコメントをしていたとして、現在のユニセフの事務局次長の地位を辞任しました。

職場ではダメという認識が世界ではじわじわと変わってきているので、日本で変わってくるべきだと思います。

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