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「タダで盗れるパラダイスが終わって泣いた」万引き衝動に抗えない“クレプトマニア”、摂食障害と併存するケースも

3/11(日) 9:01配信

AbemaTIMES

 「最初は正気で、ドキドキして眠れなかったけど、そこから盗って盗って盗っての人生が始まる」

 「クレプトマニア」という言葉を聞いたことがあるだろうか。いわゆる“窃盗症”で、物を盗む時の緊張感や開放感を求め万引きを繰り返してしまう病気だ。世界保健機関(WHO)やアメリカの診断基準で精神疾患と定義されている。

 世界選手権で入賞した元マラソンランナーの原裕美子被告もクレプトマニアの可能性を指摘されている。去年7月、栃木県足利市のコンビニエンスストアで清涼飲料水や化粧品など2700円相当を万引きし有罪判決。さらに、執行猶予中の先月9日には、群馬県のスーパーで382円相当を万引きしたとして現行犯逮捕され、今月2日に起訴された。原被告は「店を出る前に商品を戻すつもりだった」と話したという。

 犯罪行為だとわかっていながら盗みたい衝動が止められず、再犯を繰り返すクレプトマニアについて、AbemaTV『AbemaPrime』は取り上げた。

■「家族よりももう盗れない自分になったのがショックで泣いた」

 クレプトマニアは依存症の中でも研究が遅れ、治療機関や支援体制が不足している分野だと言われている。そんな中、群馬県渋川市にある赤城高原ホスピタルは、クレプトマニアの症状が疑われる1700人以上に診療を行うなど、クレプトマニア診療の先駆けとして知られている。

 ここで行われていた治療の1つが、MTMなる“万引き盗癖ミーティング”。患者には専門職によるカウンセリングのほか、こうしたグループミーティングへの参加が義務付けられている。

 「自分が万引きしちゃう人間だっていうのを忘れちゃうんですよね。私にも昔あったんですよ、何十回も捕まっている人と一緒にしないでよって。私まだ6回くらいしか捕まっていないよって思うけど、正直1回でも捕まれば十分ですよね。普通の人は捕まったりしないんだもん。まず盗ろうなんて思わないんだから。いま私が1番欲しいのは信用。社会的信用が本当に欲しいです」

 MTMに病院のスタッフは立ち会わず、参加者は患者のみ。誰にも言えなかった盗みたい気持ちや辛い体験を正直に打ち明ける。このほかにも、認知行動療法と呼ぶ心理教育プログラムなどの治療を行っている。

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最終更新:3/11(日) 9:01
AbemaTIMES