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定年間際だが貯蓄がほぼゼロの場合、絶望する前にやるべき事。

3/11(日) 18:30配信

ファイナンシャルフィールド

相談にくる人のなかに、年齢からみて貯蓄額がとても少ないと悩んでいる人をよく見掛けします。

超低金利の時代に、残る就労予定期間の間に大きく貯蓄を増やしておきたい、という気持ちが強いのですが、ではどうすればいいでしょう。

今の状況を整理する

「これはまずい」と思ったときにまずやらなければならないのは、今の状況を整理することです。

例えば、(1)貯蓄額がほぼゼロ、(2)あと10年足らずで定年、(3)教育費と老後資金の手当てが間に合わない。これを1つずつ考えてみましょう。

家計運営は、資産(負債)と月々のお金の出入りの2つで構成されています。

そのうちここで相談者に多いのは、1番目の事実を取り上げて「もうだめ」と嘆くケースです。うしろ(過去の積み重ね)を嘆いても、時計を逆回転できません。今の状況を受け入れましょう。

2番目の「あと10年足らずで定年」ですが、これは「生涯現役」という考え方を採り入れば動かすことは可能です。その結果3番目の「手当てが間に合わない」を「収支トントン」にもっていきましょう。

元手を増やす方法を探るのは、ある程度の貯蓄がある場合

そこで資産運用について質問されることがありますが、資産運用は貯蓄があるものを1%増やすのか、3%か、5%かということで、貯蓄がない人の場合はまず貯蓄を少しでも積み上げていくこと、すなわち収支の黒字幅を大きくすることに集中しましょう。

これには、働き方を工夫することにつきます。定年間近で再雇用が可能であれば、働きなれた職場で継続するのは決して悪いことではありません。

もしダブルワークが認められているのなら、行ってみるのもいいでしょう。

その結果自分に合わない、無理だと思えばやめればいいだけのことで、誰に迷惑をかけるわけでもありません。企業側からみれば残業規制が厳しくなるなか、副業に対する考え方も柔軟になっています。

働き手が2人ならば、2馬力を2.5馬力にする工夫を

もし奥さまが働くことに躊躇されているのであれば、夫1人での働き方の工夫しか選択肢はありませんが、奥さまが就労することに抵抗がなければ、同じ年齢で同じように働いているときよりも、お互いがより収入の多い働き方を模索することでより効果が出ます。

例えば、パートの時給が現在1,000円であれば、同じような仕事で時給1,200円の職場があればそちらにシフトするだけで1.2倍の効率アップになります。

「年齢が年齢だし、いまさら」というのは禁句です。「いまさら」と可能性に蓋をするのであれば、貯蓄残高が増えないことを甘んじて受け入れるしかないのです。

Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表

ファイナンシャルフィールド編集部