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震災伝承考える 石巻でシンポジウム 3.11メモリアルネットワークが主催

3/11(日) 17:08配信

石巻かほく メディア猫の目

 東日本大震災の教訓を伝承する個人や団体の広域連携組織「3.11メモリアルネットワーク」が初めて主催したシンポジウムは9日、「伝える力 地域を超えて 世代を超えて」と題し、石巻専修大で開かれた。

 活動の趣旨に賛同した登録会員や一般市民ら約150人が出席。災害を経験したさまざまな地域の先行事例などを学びながら、伝承の在り方を探った。

 
 初めに、広島平和記念資料館の元館長原田浩氏が「ヒロシマの伝承~次世代へ語り継ぐもの」、兵庫県立大減災復興政策研究科の室崎益輝教授が「災害の体験を伝えるということについて」の演題で、それぞれ基調講演した。

 
 パネル討論では、両氏に加え、公益財団法人山の暮らし再生機構(新潟県長岡市)の山口寿道理事長、釜石、陸前高田両市で活動する一般社団法人三陸アーカイブ減災センターの秋山真理代表理事、3.11メモリアルネットワークの鈴木典行代表が意見を交わした。

 5氏は活動を始めた経緯や意図などを説明し、過去と現在の活動からできたこととできなかったことについて振り返った。署名による市民運動で成果が上がったことや、新潟県中越地震の被災地で中間支援組織を発足し、行政と住民との3極構造がうまく機能したことなどが紹介された。

 鈴木代表は、現在の伝承活動体制について「活動を支援できるような中間組織がないので、将来的に不安に感じる」と実情に触れ、「私たちがその立ち位置になれれば」と強調した。

 最後に、進行役を務めた東北大災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授が、
(1)伝承の原動力は市民がまとまること
(2)伝承は経験者、非経験者誰がやってもいい
(3)最も大切な教訓は悲惨・惨状にある
(4)伝えるプロセス=学び合うプロセス
とまとめた。

 
 パネル討論に先立ち、石巻地方で防災・減災活動に取り組む若者3人と大川伝承の会共同代表佐藤敏郎氏による「若者トーク」もあった。