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「あなたは今、どこにいますか」 行方不明のロヒンギャを、日本人カメラマンが探すわけ

3/11(日) 18:14配信

ハフポスト日本版

難民問題が深刻化しているロヒンギャの行方不明者を探そうと、日本人のカメラマンが彼らの家族の写真をインターネットで公開、情報を呼びかけている。

ロヒンギャの人たち画像集

ロヒンギャはミャンマー西部に暮らしていたイスラム教徒で、ミャンマー政府の迫害により多数が隣国バングラディシュの難民キャンプに逃れている。

逃避行の際にはぐれたり、当局に連れ去られたりするなどして行方不明になった人も多く、彼らとの再会を望むロヒンギャ難民らを東京在住の苅部太郎さん(29)が撮影。「Letters To You」という企画名のサイトで約30組の写真を公開している。

ある夜、突然の襲撃

プロジェクトの名前通り、掲載写真は「手紙」の意味が込められている。ロヒンギャ問題をめぐっては2017年8月、彼らの武装勢力がミャンマー軍と激しく衝突。数十万人が難民としてバングラディシュに逃れたことから世界的に注目された。

だが、ロヒンギャに対する迫害はすでに数十年続いており、行方が分からなくなっている人は数知れない。写真は、そんな行方不明者に対し、家族が今も再会を待ち望んでいることを伝える狙いがある。

写真はInstagramにも投稿。有力情報はまだないが、より多くの手がかりが集まることを期待している。

写真はあえてポラロイドカメラで撮影した。「ポラロイドの写真は1点もの。デジタルカメラで撮影した写真は電子データであり、容易にコピーできますが、彼らがかけがえのない存在だということを強調するために、あえてポラロイドにしました」と苅部さんは言う。

写真の裏にはミャンマー語でメッセージも書かれている。サイトでは裏面も掲載し、英訳も添えている。

例えば、娘を抱きかかえる姿で写真に収まったアイシャ・ベゴムさん(20)は、ミャンマー軍に連れ去られた夫カウル・アミンさんの無事を心配している。

ある夜。ミャンマー軍と仏教徒400人以上がアイシャさんが暮らす集落を襲撃。数千人が殺害され、湖にはたくさんの遺体が浮かび、若い女性たちが強姦されたという。

ベゴムさんは無事で、9日間歩いて難民キャンプにたどり着いた。だが、アミンさんとはいまだに連絡が取れない。字が書けないベゴムさんに代わり、別の難民が書いたメッセージは次のような意味だった。

《私は2人の子どもと一緒にいます。私1人で生きて行くのはとても厳しいです。どうか私たちのもとに帰ってきて》

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