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【ROTTENGRAFFTY インタビュー】自分で聴いて涙が止まらなかった

3/11(日) 18:02配信

OKMusic

前作アルバム『Walk』から5年振り、響く都・京都発のROTTENGRAFFTYが待望のニューアルバム『PLAY』を完成させた。TVアニメ『ドラゴンボール超』のエンディング曲「70cm四方の窓辺」を含め、ロットン節満載の濃厚なる傑作の誕生だ。

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──実に5年振りのアルバムになりますね。

N∀OKI:この5年でこれまで埋められなかったキャパを埋められたり、フェスのステージも上がったり、シングルもコンスタントに出したし、ライヴもずっとやっていたから、“もう5年経ったんや!?”って。前作から今作は2年ぐらいの感覚で、時空がおかしくなってますね(笑)。

──とにかく、濃密な5年間だったと。

NOBUYA:メンバーみんなそう感じてると思います。この5年で音楽シーンの変化も感じたし、MVの曲は注目されるけど、アルバムの中でこだわった曲は見向きもされなくて。でも、アルバムは出さないといけないなって、ゆっくり気持ちが変わりました。そうしないと大規模なツアーは組めないし、その終着が日本武道館公演ですからね。

──今作はヘヴィさを高めつつ、ROTTENGRAFFTY(以下ロットン)らしい切なさも色濃いかたちで詰まった激エモ作になりましたね。

NOBUYA:ぶっちゃけアルバムを作るというより、一曲一曲がシングルみたいなかたちで、1曲ずつ真剣に向き合う作業でしたね。曲を作ってるKAZUOMIも、どれがシングルでもいいやんっていう手応えを感じていたと思います。

──全曲が出揃った時には何を感じました?

NOBUYA:涙が止まらなかったですね。この5年間を振り返ると苦しいことや悔しいことばかりで。それを踏まえて“まだまだ行ったる!”って。自分で書いてる歌詞は自分が自分に向けているものばかりだなと改めて思いました。

──ロットンは傍目には上り調子に見えますが。

N∀OKI:この5年間は順風満帆に見えるけど、水面下でバタバタしてたし。今回は10年前の曲から書き下ろしまであるので、この一枚を渡せば理解してもらえる作品かなと。熟成された分かりやすいベストが作れたと思います。だから、この次を作るのがまた楽しみですね。今回は辛い5年間を経て作った『This World』(2010年発表の3rdアルバム)の感覚に近い気がして。

──今作はロットン節だったり、出汁が詰まっているなと。

N∀OKI:うん、やっと19年やってきて、これがロットンや!みたいなものを出せるようになった。「PLAYBACK」は00年代のミクスチャーの臭いもありつつ、今の臭いもあるし。あの時代のツインヴォーカルのバンドも今はほぼいなくなったけど、カッコ良いですからね。

──今作の中でも「PLAYBACK」は一番驚きました。なぜ今ど真ん中のミクスチャーロックをやろうと?

NOBUYA:昔、自分たちがカッコ良いと思ったものをやってもいいだろうって。19年の中でスキルも上がってるし、それを全部ぶち込んでやろうと。Aメロは二人で掛け合っているし、レコーディングもすごく楽しかったですね。

N∀OKI:ここまでど真ん中のミクスチャーはなかったし。UZUMAKIもリスペクトしているし、漢字の時代が好きで。

──宇頭巻時代の『SOUTHOSAKA MAFIA』(1999年発表の1stアルバム)とか?

N∀OKI:大好物ですね。あの時代にいたからこそ古さと新しさも入れられたなと。早くライヴでやりたいですね。

──この曲はロットンのミクスチャー愛を感じました。歌詞もオマージュだらけで、THE MAD CAPSULE MARKETS、Dragon Ash、山嵐、麻波25などに加え、《妄想からの想像そして創造》のフレーズはラッパ我リヤですよね?

NOBUYA:えっ、すごい! よく分かりましたね。

──その愛がビシビシと伝わってきましたよ。

NOBUYA:ははははは。

──あと、歌詞に結成年の“99”という数字が入ってる楽曲が2曲(「世界の終わり」「夏休み」)ありますが。

N∀OKI:「夏休み」は10年前の曲で、歌詞も変えてないんですよ。バンドにとって闇の時代の曲ですからね。

NOBUYA:今の状況なんて描けない時代でしたからね。歌声は10年前のもので、楽器だけ録り直したんですよ。今回入れたことで、より「夏休み」が光ったなと思ってます。

──「夏休み」はロットンにしか作れない曲調ですよね。歌詞は夏休みっぽさ皆無ですけど(笑)。

N∀OKI:サマーチューンと思いきや、ただフラストレーシヨンが溜まりまくってる曲ですからね。

──♪ランララランのコーラスもすごくポップで。

N∀OKI:だけど、声が暗いじゃないですか(笑)。

──確かに。この曲は今作のいいフックになってます。

N∀OKI:あの時代を思い出すから抵抗あったけど、リハで合わせるとそうでもなかったから。

NOBUYA:ライヴの方が絶対にカッコ良くなると思う。

──「Just One More...」もバラード風のいい曲だなと。

NOBUYA:「リンカネーション」(2013年発表の5thアルバム『Walk』収録曲)「盲目の街」(3rdアルバム『This World』収録曲)とか、そういう位置付けの曲かなと。5人で演奏すればロットンになるんで、この曲はまさにそう思いましたね。何回も聴けば中毒性が増して、めっちゃいいやん!となるんじゃないかと。

──今作は歌詞も泥沼を這いつくばりながら、輝く星の一点だけを見つめ続けるような内容ばかりですね。

N∀OKI:そんなとこから抜け出したいですけどね(笑)。でも、すんなりと上手くいかない、その“挫折感=ブルース”みたいなものがロットンらしい。その臭み感が味かなと。

NOBUYA:10年前とは違う今の苦しみ、悔しさは常日頃からありますからね。ひとつだけ心がけていたのは上から目線じゃなく、同じ目線で歌詞を書こうと。結果、さっきも言いましたけど、自分で聴いて涙が止まらなかったんですよ。

──そして、全国ツアーを経て初の日本武道館公演を控えてますが、ロットンの武道館はほんとに夢がありますよ。

NOBUYA:大層なセットを組むのも絶対違うし、一番いいところがあると思うから、それを今探しているところですね。人生を見せてくれるんだろ?という期待が大きいと思うので、そういうステージになったらいいなと。

取材:荒金良介

OKMusic編集部

最終更新:3/19(月) 7:17
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