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ジャパンディスプレイの劇的復活はなるか

3/12(月) 20:45配信

投信1

本記事の3つのポイント

 ・ 価格競争の激化やアップルの有機ELシフトを受け、ジャパンディスプレイの業績が低迷。17年度第3四半期(4~12月)の最終損益は1000億円を超える赤字を計上
 ・ 同社の有機EL量産は19年以降の予定で、それまでフルアクティブ(狭額縁)液晶パネルで会社を支える戦略。足元ではiPhone Xの不振もあり、液晶パネルにとってはある意味追い風が吹いている
 ・ スマホ依存からの脱却を図るため、事業構造改革を推進中。車載用パネルの強化に加え、ディスプレーをインタラクティブデバイスとした課金ビジネスなども模索

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2012年に3社を統合して誕生

 2012年4月、ソニー、東芝、日立製作所の中小型ディスプレー事業を統合し、まさに日の丸ディスプレーとも言うべき㈱ジャパンディスプレイ(JDI)が誕生した。2000億円を出資した産業革新機構(INCJ)が株式の70%を保有し、3社がそれぞれ10%ずつを出資した。これにより、ソニーモバイルディスプレイ㈱、東芝モバイルディスプレイ㈱、㈱日立ディスプレイズが引き継がれ、同社は中小型パネル市場で20%超のシェアを持つトップベンダーとなった。14年3月には、東京証券取引所第1部に上場した。

 上場前の13年6月には、世界初そして最大のLTPS製造拠点を茂原工場(千葉県)に整備している。旧パナソニック液晶ディスプレイの拠点で、第6世代(6G=1500×1850㎜)のガラス基板サイズで生産する、同社の旗艦拠点だ。稼働当初の生産能力は2万4000枚/月だったが、上場後に5万枚にまで増強された。

 「アップル工場」と言われる能美工場(石川県)も2万6000枚/月に引き上げ、15年3月には1700億円を投じて白山工場(石川県)を建設すると発表した。同拠点もほぼアップルからの出資で整備され、16年12月に稼働を開始した。この間は、アップルの不調により白山工場の稼働開始が遅れるなどのアクシデントはあったが、不要になったアモルファスシリコンラインを整理したり、車載向け拠点の統合を図るなど着々と設備投資を行い、LTPS技術をコアに中小型液晶市場のトップシェアを堅持し進んでいくかに見えた。

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最終更新:3/12(月) 20:45
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