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仕事で交換した名刺は「誰のもの?」自分それとも会社?

3/12(月) 8:10配信

ファイナンシャルフィールド

会社員の方は、日々沢山の方々と名刺を交換する機会があるかと思います。受け取った名刺は自分が一生懸命仕事をしてきた証でもありますよね。

でも、この名刺、所有権はどこにあるのでしょうか。「当然自分じゃないの?」という人もいるでしょう。

今回は、会社を退職したばかりのT君の相談から、読み解いていきましょう。

「名刺はビジネスマンとしての自分の財産」会社員T君の相談

先日、新卒から5年ほど働いた会社を退職することになりました。

今までもらった、たくさんの名刺が入ったケースを整理していると、上司から「名刺は置いていきなさい」と言われました。

名刺の取引先は僕が新規開拓した企業も多く、手に入れた名刺はビジネスマンとしての自分の財産だと思っています。

また、個人の名刺管理ソフトにも名刺のデータを入れていたので、そのことも上司に伝えましたが、「会社のものだから、データも会社に渡すように」と言われてしまいました。

仕事で交換した名刺は会社のものなのでしょうか。僕としては手元に置いておきたいのですが、それは許されないのでしょうか。教えていただきたいです。

仕事で交換した名刺は誰のもの?東京桜橋法律事務所の石垣美帆弁護士にお伺いしました。

名刺自体は、T君の所有物です。しかし、その名刺に書かれている情報が会社の営業秘密に該当する可能性があります。

名刺をT君が退職時に持ち出してしまうと、企業側としては営業秘密の漏えいになりかねません。

よって、実質的に、T君は、基本的に名刺やそのデータを持ち出すことは難しいと考えられます。

名刺を管理しているアプリやデータベースのアカウントも、会社に渡して、退職するのが良いと思われます。

名刺の持ち出し。場合によっては損害賠償の対象になることも

自分が交換してきた名刺に思い入れがある人も多いかと思います。

退社後に、前職で付き合っていたお客さんに連絡を取り、そのお客さんが元の会社に連絡するケースがあります。

しかし、前の会社の顧客情報は、営業秘密情報に該当し、その情報を活用することは、場合によっては損害賠償の対象になることもあるので、気を付けましょう。

Text:FINANCIAL FIELD編集部
監修:石垣 美帆(いしがき みほ)
弁護士
中央大学法科大学院卒業後、弁護士登録。原子力損害賠償紛争解決センターでの勤務経験を持つ。「幸せになるお手伝いをする」をモットーに日々邁進中。お客様のご相談を受けるに際し、「共感力」を大切にしています。

ファイナンシャルフィールド編集部