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遊助 デビュー10年目に突入「ここから突き進むためにも、何かを壊す必要がある」/インタビュー2

3/14(水) 7:00配信

エキサイトミュージック

 
■遊助/ニューシングル『みんな頑張ってる』インタビュー(2/3)



10年やったから、今は壊すことがあまり怖くない

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――2曲目「僕だけのlove story」は、叶わぬ恋を歌った切なさと情熱が交差する青春ロック曲ですね。相手への思いは募るばかりで全然叶わない。

遊助:若い男の子の未練タラタラな曲を書きたいなと思って。(女性編集者に向けて)これ、女子から見てどう?

――(女性編集者)わりと自分のことのように聞いてました。こういう経験あるかもって。

遊助:良かったぁ。さっき、同じ質問を違う女性スタッフにしたら、人によっては気持ち悪いって言われて、ガーンって(笑)。でも、これもチャレンジだよ。こんな女々しい感じの曲はこれまであまりなかったから。言ったら(曲の主人公は)ダサいからね。だけど、ここまで相手のことを好きになれたのは素敵なことだし、可愛らしいヤツだなと思って、「みっともないけど、でも僕は好きなんだ」っていう気持ちを伝えられる曲を作ってみたいなと思ったんです。

――3曲目「Feel It」は、イマドキの海外R&Bのエッセンスを感じるナンバーですが、これは何について歌ってる曲なんですか? 

遊助:これはクラブで初めてライブする人の身内。自分の彼氏とか彼女とかがステージに上がっていて、それをフロアから見てる人の目線なの。周りには踊ってる人がいたり、他の人がいろんな音楽を歌う中で、「さあ、ショータイムが始まる。君のものだよ」みたいな。そんな恥ずかしがらなくていいから。ほら、こっちに向かって歌って。初めてマイクを持つかもしれないけど、気持ちがあれば届くはずだよって。

――それって、すごくユニークな着眼点ですよね。ステージ上からフロアにいる大切な人に向けて歌ってる曲はたくさんあるけど、これは逆なんだ。

遊助:そう。昔、ライブのときにオカンがまっすぐこっちを見てたことがあって、そのシーンがフラッシュバックしたんだよね。「大丈夫」って言われてるような気がして。で、俺が楽しく歌ってたときにオカンが泣いたことがあったの。

――へぇー、そんな体験があったんですね。

遊助:そのときオカンはどういう気持ちだったんだろう?って。自分の息子が遠い存在になったのか、立派になったと思ったのか、泣いた理由は聞いてないけど。そこから着想して、友達なのか恋人なのかはわからないけど、ステージに立つ人間をフロアから見ている曲にしようと。

――通常盤のみに収録の「愛と夢と風と君」は、まっすぐでピュアな片思いをテーマにした卒業ソングですね。

遊助:リリースが3月ということもあって、歌詞を書くときに、ふと学校のシーンが浮かんだんだよね。で、学校に関することでどんなメッセージが送れるかな?って考えたときに、最近「夢がない」って言う子がいるって聞くし、別に夢が職業じゃなくてもいいんじゃないかという思いもあったから、誰かのことを想い続けることが夢でもいいじゃない?と思って。そこから「愛と夢が同じじゃダメかな」っていうところに辿り着いたんです。

――まさにそこがキラーフレーズだと思いました。<夢を聞くと大体みんな職業を言う>っていう歌詞にはハッとさせられましたし。たしかにそうですよね。

遊助:でしょ? 「好きな子とずっと一緒にいたい」って言う人はなかなかいないと思って。

――けど、そんなピュアな言葉を40歳近い男がよく書けましたね(笑)。

遊助:あはは、どうも。ピュアなままで、俺、生きてますから(笑)。

――ところで、今年3月11日でデビュー10年目に突入です。今年はどんな年にしていきたいと思っていますか? 

遊助:今回のフォークもそうだけど、今まであんまり自分から突っ込んでいかなかったところに突っ込んでいこうかなと思ってます。どこかで蓋をしていた自分もいるから、「あ、こっちもあったね」みたいなことを自分で探していくこともそうだし、「ま、いいんじゃない?」っていうこともやっていこうかなと。

――10年目の大きなテーマやコンセプトはあるんですか?

遊助:今後変わるかもしれないけど、節目というより通過点だと思っているから、「道」なのか「旅」なのか「山」なのか、なにか続いているものにしたいなと思ってる。「繋ぐ」なのか「結び目」なのか。

――中継点みたいな。野球のポジションで言えば、セカンド的な。

遊助:そう。繋ぎの右打ち、みたいな。メインじゃないっていう。もちろん10周年は節目だし、自分の中で達成感は少なからずあるんだけど、やっとこれから楽しくなるような気がしていて。もちろん今も楽しいし、今までも楽しかったんだけど、壊す楽しさというか、10年やったら許されるようなことがある気がするの。みんなの支えがあったからここまでやってこれたんだけど、ソロで10年やったっていうのは誇りに思うし、だからこそ、ここから突き進むためにも、何かを壊しながらやっていかなきゃならない部分もあって。何かを壊さないと新しいモノは生まれないし、何かを削るから何か新しく得られるモノがあるんだろうし。10年やったから、今は壊すことがあまり怖くない。だから、この先への繋ぎ目をすごく楽しみにしていてほしいなと思います。