ここから本文です

【いま大人が子供にできること(70)】 19世紀に物理と数学を勉強した女性

3/13(火) 14:00配信

ニュースソクラ

伝記絵本を一緒に読んでみる

 今週は、かなりマニアックな絵本『世界でさいしょのプログラマー エイダ・ラブレスのものがたり』のご紹介です。

 「知ってる人は知ってるけど、知らない人は全然知らないだろうなぁ」の、エイダ・ラブレースの伝記絵本です。

 日本のように学習マンガ、というものがない欧米は(輸出したら売れると思う)子どもたちへの知識の本で一番読みやすいかたち、というと絵本しかありません。
 なので、歴史と伝記はかなりの数が絵本であるのです。

 まあ、日本の子どもにとっては基礎知識がないので、(「黒人差別というものがあるんだよ」ということを知らないと、わからなかったりする)絵本だからといってすらすら読む、というわけにはいかないのです。

 が、そこそこ知識のある大人には手っ取り早く知識を得られ、分量的にも読みやすい本になるので、自分が読む本を絵本で探す大人はそういないと思いますが、特に日本であまり有名ではない人、のことを知りたいときには絵本を探すと結構見つかります。

 このエイダ・ラブレース…… 通称エイダ、は美男で放蕩者で有名な詩人のバイロン卿の一人娘です。
 つまりイギリス貴族ね。

 本人も結婚した相手が伯爵になったので、伯爵夫人でした(お父さんに似て美人だったといわれてます)。

 お母さんも貴族で教養高い人だったので、娘にも勉強させました。
(なんと家庭教師の一人はド・モルガンだったそうな)

 数学が好きで、一応、コンピューターのプログラムを最初にした女性、ということになってます。
一応、というのは諸説あるからで、申し訳ないのですが、私の頭では「コンピューターのプログラム」に関する解説そのものがわからないので、これ以上詳しく説明できないのです……。

 ただ、19世紀というすごく早い時代に、女の人で物理と数学を勉強し、本を書いた人がいたんだよ、っというくらいで……。

 でも日本ではエイダも、あと、アメリカのグレース・ホッパー(通称アメージング・グレース……そういう名前の讃美歌があるよね……コンピューター畑?の天才で、海軍の軍人でした。戦艦に彼女の名前がついたのが確かあるはずです)もほとんど知られてないでしょう。

 もし、お子さんがこの世界が好きな子どもなら、たぶん興味をもってくれるでしょう。
 そうして読んでもらえば自分ではまだ読めないレベルのものでも理解できるし、わからないところは途中で聞けます。

 本は知識をいれるためだけではなく、そうやって子どもと付き合うための格好のコミュニケーションツールでもあるのです。
 どうぞご活用ください。

■赤木 かん子:いま大人がこどもにできること(本の探偵)
1984年、子どもの本の探偵としてデビュー。子どもの本や文化の評論、紹介からはじまり、いまは学校図書館の改装からアクティブラーニングの教えかたにいたるまで、子どもたちに必要なことを補填する活動をしている。
高知市に「楽しく学校図書館を応援する会」として学校図書館モデルルームを展開中……。
著書多数。

最終更新:3/13(火) 14:00
ニュースソクラ