ここから本文です

なぜ? 顧客たちが「それでもコインチェックを応援する」と語る理由

3/13(火) 20:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

仮想通貨取引所コインチェックから580億円相当の仮想通貨NEM(ネム)が流出した事件。同社は3月11日の週に返金を開始し、一部サービスを再開するとしている。返金されれば、多くの顧客はコインチェックとの取引をやめてしまうのか。

なぜ? 顧客たちが「それでもコインチェックを応援する」と語る理由【他の写真を見る】

実は、世界が注目する巨額の流出問題になった現在でも、コインチェックを支持・応援する声はいまだ根強い。裁判の原告や顧客に聞くと、「コインチェックに代わる取引所がない」「訴訟を取り下げたい」「また投資したい」と応援ムードすらある。

仮想通貨流出騒動をめぐる、もう一方の現実を取材した。

「コインチェックは外せないんです」とエンジニア男性

エンジニアの男性(47)は力説する。男性は、「コインチェック被害者の会」に所属し、今後同社に対する訴訟に参加する予定だ。

にも関わらず、男性は今も同社を支持している。

男性は、「コインチェックはほかの仮想通貨取引所に比べ、飛び抜けて使いやすい」と話す。男性は、同社のビットコインのレバレッジ取引を利用し、毎月100~300万円の利益を出していたという。

「コインチェックは、送金手続きがしやすく、取引がしやすい」

男性はほか6つの取引所に口座を持っているが、「コインチェックに代わるところがないんです。(同社の)いいシステムをそのままどこかが引き取ってほしい。どこかと資本提携して、経営陣が変わって、刷新されてほしい」と強く願う。

同じく「コインチェック被害者の会」に所属し、2月26日の一次提訴に参加した原告の20代女性は、「来週以降、仮想通貨が戻ってきたら、訴訟は取り下げようかな」と話す。「誠意を持ってコインチェックが営業再開をするなら、若社長が頑張ってきたので、失敗しても叩きたくない。これを機に生まれ変わってほしい」と見守る。

「これで税金が払える」と語る男性

顧客の男性(32)は、2017年12月に130万円をコインチェックで投資、100万円分のNEMを購入した。同社の決め手は使いやすさと取り扱う仮想通貨の種類の多さだった。

男性は、2017年に会社を退職し、今はフリーランスで活動している。当初、NEMの返金の目処が立たず、貯金を切り崩しても、所得税や住民税の支払いができるか、心配していたが、「来週中に返ってくるので大丈夫かな」と一安心したという。

もし同社から返金されても、「返金された額の一部は、またコインチェックに投資したい。ベンチャーは失敗が付き物。(同社は)業界を盛り上げる1社になると思うので、応援したい」と前向きだ。

金融庁は3月8日に、仮想通貨取引所2社に対して、業務停止命令を出した。男性はそのことにも触れ、「コインチェックはそこと比べたらしっかりやっていたんだと思う。これまでは仮想通貨業界全体が怪しかった。そこに金融庁のメスが入ったので、コインチェックだけ責められるというより、業界全体の問題かな」と受け止めた。

1/2ページ

最終更新:3/13(火) 20:16
BUSINESS INSIDER JAPAN