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【Czecho No Republic インタビュー】現在の5人になって5周年を迎えたCzecho No Republicの新たな宣言

3/13(火) 18:02配信

OKMusic

カラフルなポップソングの数々がこれまでよりも力強く聴こえるのは、バンドがさまざまな変化を経験したからだ。5作目のアルバム『旅に出る準備』がマイルストーンとも言える一枚になった背景をメンバー5人が語る。

Czecho No Republic インタビューのその他の写真

──新作を聴かせてもらってわくわくしながらも、ここまでこういう方向に振り切るのかってちょっとびっくりでした。

武井:チェコのアイデンティティーが思いっ切り確立されたと思っています。何かに憧れたり、影響を受けたりしたような曲が今回はほとんどないし、背伸びもしていない。何の真似でもない自分たちの音楽という感じなんです。

タカハシ:改めて自分たちを見直したことでライヴの取り組み方も、バンドとしての意識も大きく変わったし、団結力もさらに強くなったし。“みんなでもっと頑張ろう! もっと上を目指そう!”みたいな気持ちが強くなってきている中でのアルバムだったので、その熱が結構出ていると思います。

山崎:5枚目にして1枚目よりもいい熱量で…何なら1枚目を超える熱量で録れたんじゃないかな。

──大きな意識の変化があったようですね。

武井:前アルバム『DREAMS』のツアーの福岡公演の打ち上げで、PAさんに“このバンドで5年後、10年後にどうなりたいかビジョンはあるのか?”と、かなり突っ込んだ質問をされて、俺らの弱かった部分とか見て見ぬふりしていた部分とかを見抜かれたんですよ。当時は当時でベクトルは違えど、頑張っていたから、その瞬間は頭にきたんですけど、その直後に事務所のツアーに参加して、そこで観たSUPER BEAVERとsumikaが以前とは見違えるようなライヴをしていたことが悔しくて、自分たちも変わりたいと思ったんです。そこからチェコだけの武器を作るための話し合いを始めて…それまでふわっとしてたんですよ、各々のチェコのイメージが。だから、改めて言葉にした上で、去年1年かけていろいろな曲を書きましたね。

山崎:ただ、どの曲もバンドサウンドに重きを置いているというか、同期の音に頼らず、この5人だけでがっつり鳴らせる楽曲を作っているという印象はありましたね。

武井:そこは意識していました。俺は長いことチェコをやりながらもリスナーのような人間だったんです。それがやっとバンドマンというか、プレイヤーになった気がして。新しい音楽をいろいろ聴いたり、探したり、研究したりするより、ライヴで演奏することに興味が行っちゃって、いろいろ新しい音を取り入れることに興味がなくなったというか、今持っているもの…この5人で出す音でも十分に闘えると思ったんです。それがたぶん、今回一番大きな変化なんですよ。

──今回の11曲はどんなふうに選んだのですか?

武井:各々の曲が各々の足を引っ張らないようになっていると思います。バラードもあるし、チェコらしいかわいいリフを持った曲もあるし、「テレパシー」のような4つ打ちの速いトリッキーな曲もあるし、「LA LA LA」のようなシンガロング系の曲もあるし…って感じで構成していきました。

──「テレパシー」と「好奇心」がOAリードになっていますが、それぞれの個人的な推し曲を挙げるとしたら?

山崎:俺は「シュガーボーイ」です。

武井:俺もそう。友達に新作を聴かせる時は、「シュガーボーイ」が一番好きって言ってます(笑)。

山崎:正直、俺は最初、そんなに好きじゃなかったんですよ(笑)。武井から“ドラマチックに叩いてくれ”って言われたんですけど、“ドラマチックって何だろう?”って解釈するのが大変で…別にもめたわけじゃないんですけど、“ドラマチックって何だよ”“分かんねぇなら、もういいよ”みたいな(笑)。そんなやり取りを経て完成させてから曲を聴いてみたら、抑揚を含め、すげぇ良くできていて、“あ、これがドラマチックってことなのか!”ってひとつ勉強になりました。

武井:こういう曲のほうが逆にバンドっぽいと思うんですよ。結成したてのバンドでもアップテンポならグルーブを出せると思うんですけど、こういうゆったりしたテンポでグルーブを出すのって一番難しい。でも、長いこと一緒にやってきたからこそ出せるグルーブってあると思うんです。そういう意味でバンドの集大成なんじゃないかと思います。

──八木さんは?

八木:「静かな海」は自分の曲なのでもちろん好きなんですけど、タカハシさんの歌い方がめっちゃ力強い「ザナドゥ」がいいと思います。

タカハシ:私は「好奇心」です。この曲が届いた時、私に響いたんです。救われたというか、その時の私が欲しかった曲という感じがしました。いろいろ苦しいことがある中、言ってほしかった言葉でもあるし、その言葉がたたみ掛けるようにガッとくる感じが、なんか泣けるので好きですね。

砂川:もちろん全曲好きなんですけど、「LA LA LA」かな。ライヴでお客さんも含め、みんなで歌う感じがすごく想像しやすいというか、実際にスタジオで合わせた時に見えたんですよ。2、3万人が歌っている光景が。この曲はライヴでさらに化けると思います。

──リリース後のツアーがさらに楽しみになってきました。

武井:新作の曲はどれもライヴでいい仕事をする奴らだと思うんですよ。どの曲がどの場面でどんな働きをするかはまだ分からないけど、もう何度もチェコのライヴを観たって人でもドキドキできると思うし、今回のアルバムを入口にライヴに来てくれる人も楽しめると思うし、過去の曲との相性もきっといいから、この5人になって5周年を祝ってお祭り騒ぎします(笑)。だから、万が一、このアルバムが売れなくても士気は下がらないし、心も折れない(笑)。それは宣言しておきます。だって、ライヴをもっと良くしていって大勢の人を巻き込んでいったら、きっと聴いてくれる人は増えると思うんですよ。もちろん売れてほしいですけど、発売直後の数字で勝負しているわけではなくて、もっと長い道のりで考えたいという気持ちが強いんです。

取材:山口智男

OKMusic編集部

最終更新:3/19(月) 7:04
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