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やがて訪れる終着駅 レジェンドに花道を/ゴルフ昔ばなし

3/14(水) 17:11配信

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)

尾崎将司選手、青木功選手がけん引してきた20世紀の日本のプロゴルフシーン。それぞれが頂点を極めようと自らを磨き続けたストーリーは、後世に残すべきものです。時代をともにしてきたゴルフライターの三田村昌鳳氏と写真家・宮本卓氏による対談連載は、8回にわたってお送りしてきた“AOシリーズ”を、日本ゴルフ界への提言で締めくくります。

【画像】バルタスロールの死闘

■近づく終着駅…負けん気の強さは今も同じ

―現在75歳の青木選手は今年、日本ゴルフツアー機構(JGTO)の会長に就任して3年目のシーズンを迎えました。一方の尾崎選手は1月に71歳の誕生日を迎え、現役続行の意思を示しました。

三田村 青木さんの言葉で一番印象に残っているものがあります。数年前のインタビューで「青木さんはなぜゴルフがそこまで好きで、ずっと続けているのか?」と聞いたとき、コーヒーを飲みながら言ったんだ。「オレは好奇心の塊だから。ゴルフという電車に乗ったんだから、最後まで途中下車したくない」と。普段は「てめえ」「コノヤロー」が口癖のような人だったからね。こんな文才があったのか…と驚いた。
宮本 本当にすばらしい例えで…実は私も使わせていただいています(笑)。ただ、青木さんにしてみれば、本当のその終着駅が、ゴルファーとしての最後が近づいている。今年、60歳になった僕に青木さんは「お前の還暦祝いをしてやる」とワインをくださった。一緒にゴルフをしようとお誘いいただいたが、青木さんは結局、体力的な問題でキャンセルせざるを得なくなった。「本当にクラブを振れない。いつ最後になってもおかしくない」と言う。クラブを振れないことがあの人にとっては一番のストレスなんだ。
三田村 ジャンボは「年を取るとクラブを振る前までの準備が本当に大変」と言っていた。それが難しく、クラブを振れないのはプレーヤーにとって一番つらいことだと思う。
宮本 ハートは変わっていないんだ。プロたちの夫人が集まる「ワイブズ(wives)」という会があって、昨年末にチャリティのボウリング大会があった。その日ばかりは男子プロの役目は奥様方の運転手。でも、そのうちね、ボウリング場でみんなウズウズしてくるの。青木さんも、倉本昌弘さんも、尾崎直道さんも…。参加していた(女子プロの)岡本綾子がついには「あの人たち、やりたいんじゃないの? 2、3球は投げさせてあげないと収まりがつかなくなるわよ」って。青木さんなんか肩が痛いのにさ、最終的にはみんな本気になっちゃって。
三田村 いつまでたっても、みんな負けず嫌いなんだよなあ。

■松山英樹のリスペクト

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