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【インドネシア】バンカブリトゥンが投資誘致 日本に初の窓口、観光経済特区も

3/14(水) 11:30配信

NNA

 インドネシアのバンカブリトゥン州政府は、海外で初めてとなる投資促進窓口を日本に設置する。州政府とコンサルティング企業インドネシア総合研究所(東京都渋谷区)は13日、投資促進窓口の提携に関する協力覚書(MOU)を締結した。観光産業などを主軸に、今年は日本から5億円以上の投資を目指す。国内最大のスズ生産地である同州は、資源の枯渇を見据えて産業の多角化と投資誘致を強化しており、州内で2カ所目となる観光経済特区の設置も計画している。
 MOUによると、インドネシア総研が日本の投資促進窓口となって日本企業の投資を呼び込む。4月からは東京とジャカルタで定期的に周知イベントを実施する。インドネシア総研のアルベルトゥス・プラセティオ・ヘル・ヌグロホ社長は「バンカブリトゥン州はまだ日本人になじみが薄い。まずは知ってもらうことが重要」と述べた。
 投資に関心を持つ企業などを対象に、バンカブリトゥン州を巡る1~2週間程度のビジネスツアーも実施する。ツアーの最後には州知事との懇談も組み込む。州政府主導で早い段階から投資計画を支援することで、事業認可など手続きの迅速化を図る。
 バンカブリトゥン州は、輸出額の7割以上をスズが占めている。国内のスズ資源は2020年に枯渇すると指摘する専門家もおり、同州に拠点を置く国営スズ会社ティマは、年内にニッケルの生産を始めるなど事業の多角化を進めている。エルザルティ・ロスマン州知事は「スズ中心から、将来、中心と位置付ける観光を鉱業や農水産業などが支える経済構造に変えていく」と述べた。
 昨年のバンカブリトゥン州のホテル宿泊者数は前年比24%増の43万人。外国人はこのうちの2%にとどまっているが、伸び率は過去3年間、毎年4割を上回っている。州域の8割を占める海や2,200以上ある島、森林、文化遺産などの観光資源を生かして、年間550万人以上の外国人が訪れるバリ島に並ぶ観光地として開発を目指す。
 ■観光優先経済特区を追加設置
 州では2カ所目となる観光産業優先の経済特区をバンカ島に設置する計画で、年内に中央政府に認可申請する。開発中のブリトゥン島のタンジュン・クラヤン経済特区は19年までに稼働する。22年までに2万3,000人以上の雇用を創出し、25年までに20兆ルピアの投資実現を目指す。タンジュン・クラヤンは「バリ島に次ぐ新たな観光地(10の新しいバリ)」の一つでもあり、中央政府も支援している。
 首都ジャカルタからバンカブリトゥン州へのフライト時間は約1時間で、バリ島よりも近い。シンガポールや南スマトラ州パレンバンなど主要都市にも近い地理的条件を生かして、物流拠点としての開発にも期待が寄せられている。エルザルティ知事は「水深が深いので、大型船舶も停泊できる国際港となる潜在性も持っている」と話した。
 インドネシア総研は、年内に合計10州・県と同様のMOUを締結する予定。ジャカルタ特別州や西ジャワ州など日本の企業が多く進出している地域や、リアウ諸島州や西ヌサトゥンガラ州など、これから投資を強化する地域とも提携する。

最終更新:3/14(水) 11:30
NNA