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AIの価値を生む市民データサイエンティストを育成、DataRobotが新サービス

3/14(水) 11:10配信

MONOist

 機械学習自動化プラットフォームを展開するDataRobotの日本法人・DataRobot Japanは2018年3月12日、東京都内で会見を開き、2017年から本格化させて国内展開の状況を紹介するとともに、新たな商品パッケージ「AI-Driven Enterprise Package」について説明した。

【市民データサイエンティストの位置付けなどその他の画像】

 DataRobotは「AI(人工知能)の民主化」をうたう米国ベンチャーで、2012年の創業から同名の機械学習自動化プラットフォームを展開している。世界トップクラスのデータサイエンティストのベストプラクティスを組み込んでおり、データを準備すれば、1000~2000の機械学習フレームワークの中から、最も高い精度の推論アルゴリズムをノンプラグラミングで得られることが特徴になっている。

 日本国内での事業展開は2016年から開始しており、2017年2月には東京オフィスの開設を発表(関連記事:「AIの民主化」掲げる米国ベンチャーが日本進出、機械学習の結果も説明可能に)。そこから代理店パートナー、SI/コンサルティングパートナーを増やしており、当初は1社ずつだったが、現在は5社ずつとなっている。さらに、同年11月に開催したユーザーイベント「The DataRobot AI Experience Tokyo」は、「500人の来場を見込んでいたが、最終的には1000人もの方に来場していただけた」(DataRobot Japan チーフデータサイエンティストのシバタアキラ氏)という。

 2017年、DataRobot Japanは本社のある米国に続き世界第2位の拠点になった。シバタ氏は「2018年は売上高で前年比3倍という高い目標を掲げているが、不可能ではないだろうという手応えを感じている」と意気込む。

 その2018年の事業展開を加速する上で重要な役割を果たすのが、新たな商品パッケージのAI-Driven Enterprise Packageである。2018年4月1日から提供を始める同パッケージは、最大50人分のDataRobot使用ライセンスに加えて、「ビジネスアナリスト/市民(シチズン)データサイエンティスト育成プログラム」「AIプロジェクトおよびその事業実装と推進支援」から構成されている。DataRobot Japanは直接販売を行っていないため、販売活動はパートナー各社と協業して行うことになる。

 AI-Driven Enterprise Packageでは、機械学習自動化プラットフォームであるDataRobotを使いこなせる人材としての「市民データサイエンティスト」の育成が重視されている。この市民データサイエンティストとは、データの専門家であるデータサイエンティストではないものの、DataRobotのようなツールを用いてのデータ分析に長けた人々のことだ。「現在、データサイエンティストの人材確保は難しい。さらに、事業部門がデータ活用によって価値を生み出すにはドメイン知識と組み合わせる必要がある。そこで、重要な役割を果たすのが、ドメイン知識を持ちながら、ツールを用いたデータ分析も可能な市民データサイエンティストだ」(シバタ氏)。

 さらに「AIプロジェクトおよびその事業実装と推進支援」では、AIの民主化に向け企業や事業部門などの組織内でAI活用を定着させるためのコンサルティングを行う。

 AI-Driven Enterprise Packageの導入期間は数カ月~1年程度を想定している。市民データサイエンティストなどを育成するためのトレーニングプログラムは、経営層(エグゼクティブ)向け、入門(エッセンシャル)向け、デプロイ(モデル実装)向け、アドバンスド(高度分析)向けなどが用意されている。シバタ氏は、「データサイエンティストの育成ではデータ分析が重視されるが、市民データサイエンティストを育成する上では、データの準備やデータ分析結果の解釈などに重点を置くことになるだろう」としている。

 なお、AI-Driven Enterprise Packageの価格は非公開としている。ただし、1年間でフルサービスを適用する場合には1億円を超える可能性もありそうだ。

最終更新:3/14(水) 11:10
MONOist