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漂着物処理で小型焼却炉試行 トマス技研が無償貸与 鹿児島県龍郷町

3/14(水) 13:00配信

南海日日新聞

 海岸の漂着物処理に向け、鹿児島県奄美大島の龍郷町は13日、小型焼却炉の試験運転を開始した。トマス技術研究所(うるま市、福富健仁社長)が開発した「チリメーサー」を無償貸与した。焼却炉の設置面積は畳1枚ほどで約2平方メートル。1日に400キロの廃棄物を処理できるという。竹田泰典町長は「1年間の無償貸与。効果が得られれば導入を検討したい」と語った。

 チリメーサーの無償貸与は奄美群島では与論町と天城町に続き3例目。トマス技研によると、廃棄物を完全燃焼させて黒煙を出さないのが最大の特性。ダイオキシンを高温で分解し、日本の排出規制値の50分の1に抑える。炉内の燃焼効率を高める独自の自動制御システムは同社の特許技術で、2006年に環境省地球温暖化防止活動表彰で環境大臣賞(技術開発・製品化部門)を受賞した。

 チリメーサーは漂着ごみの焼却用などで沖縄県内全離島に設置され、鹿児島県や長崎県の離島を含めて国内で75台の導入実績がある。焼却炉の稼働には燃料の灯油のほか、100ボルトの電源と水が必要だが、焼却物は100分の1程度の灰に処理が可能。日量400キロの場合、焼却後の灰は4キロ程度、燃焼コストは2千円程度で、処理対応年数は10年を見込むという。

 龍郷町は冬の季節風で東シナ海側は特に漂着ごみが多く、その処理に困っていた。町側はこれまで漂着ごみを奄美市の名瀬クリーンセンターに搬入し、費用は町が負担していた。

 この日の試験運転で、竹田町長は「漂着ごみを町内で処理できれば、名瀬クリーンセンターの負担軽減にもつながる。小型焼却炉の効果に期待したい」と述べた。

 福富社長(52)は奄美市名瀬出身。チリメーサーは東南アジアの環境改善に貢献している。福富社長は「奄美群島が漂着物の処理に困っていると聞いて無償貸与を申し出た。焼却炉を使用すれば導入を検討していただけると確信している」と力を込めた。

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最終更新:3/14(水) 13:00
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