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米朝首脳会談前の突然の国務長官解任。最大の外交イベント前に「イエスマン」登用で混乱拡大するトランプ政権

3/14(水) 12:17配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

3月13日午前8時44分(アメリカ東部時間)、トランプ米大統領がツイートした。

「CIA長官、マイク・ポンピオが、国務長官に就任する。素晴らしい長官になるだろう!レックス・ティラーソン現国務長官には礼を言いたい」

ホワイトハウスの側近にですら、寝耳に水だったと米メディア。就任後、わずか1年余りで、ティラーソン氏は側近が手渡した大統領ツイートを見て自らが解雇されたことを知った。トランプから正式な電話を受けたのは、それから3時間後だった。

北朝鮮の金正恩委員長が、トランプ大統領に会談を要請し、トランプ氏は5月までに会談すると応じたばかり。実現すれば現職の米朝首脳の会談は初めてで、ティラーソンは米朝首脳会談の前にしかるべき予備協議が必要だ、という常識的なコメントをした直後だった。

トランプ大統領は記者団にこう語った。

「(ティラーソンと自分は)同じ考え方ではない」

大統領との意見の対立を隠すこともなく、2017年10月からいつ更迭されるかとメディアが騒いでいたティラーソン氏の去就は、米朝首脳会議の直前に唐突に終わった。米メディアによると、外交で最大のイベントを迎えるにあたり、トランプ氏がポンピオCIA長官という「イエスマン」を国務長官にしたかったのではないかと伝えられている。

ティラーソン氏は3月31日で辞任することを記者会見で発表し、こう付け加えた。

「私はプライベートな生活、一市民、そして、アメリカにつくすチャンスを得た、誇り高きアメリカ人に戻ります」

アメリカばかりでなく、世界を左右する外交を担当する国務長官は、閣僚トップとして、副大統領よりも存在感と影響力がある。ヒラリー・クリントン氏、ジョン・ケリー氏らは、それぞれオバマ前大統領の最初の任期4年と、再選後の任期4年を務め上げた。ヘンリー・キッシンジャー元長官は、ベトナム戦争終結に果たした役割で、ノーベル平和賞まで受賞した。

ティラーソン氏の抜擢は、トランプのニューヨーク人脈であるキッシンジャーの推薦だったとされる。そうした重鎮を、あろうことかツイッターで解雇した。

「トランプは、自分が大統領だという自覚があるのだろうか」

CNNのコメンテーターが、こう指摘した。

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最終更新:3/14(水) 12:17
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