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[記者手帳]李明博の不正腐敗をかばう“裏切者フレーム”

3/14(水) 11:59配信

ハンギョレ新聞

 “被疑者李明博(イ・ミョンバク)”を検察のフォトラインに立たせるのに決定的役割を果たしたのは、キム・ペクチュン、キム・ヒジュン、キム・ソンウら中心の側近たちだ。彼らを見る世の中の視線は複雑多様だ。李元大統領の不正を長く隠蔽してきた“共犯”であり、同時にこれを世の中に知らせた“内部告発者”であるためだ。

 一部では彼らに“裏切者”のレッテルを貼っている。処罰を恐れて“長年の友人”、“生涯世話になった上役”を売り渡したという考えによるようだ。反対に、国家情報院の資金5千万ウォンを受け取り、首相室による民間人査察の事実を暴露したチャン・ジンス元主務官を買収しようとした疑惑で拘束されたが、最後まで“上層部ライン”について口を閉ざしたキム・ジンモ元検事長に対しては“口が堅い人”、“義理がたい人”として肩を持つ人々もいる。

 裏切者の烙印は恐ろしい。国家情報院から資金を上納されたと打ち明けたイ・ジェマン、アン・ボングン、チョン・ホソンのいわゆる「ドアノブ3人組」でさえ、検察で「マスコミの裏切者扱いのために辛い」と吐露したという。検察のある幹部は、こうした雰囲気と関連して「裏切者フレームは不正腐敗などに関する今後の犯罪捜査で内部告発を萎縮させかねない」と憂慮した。

 友人、家族、同僚の小さな欠点を覆い隠すことは美徳であろう。だが、過ちを越えて腐敗臭ただよう不正腐敗犯罪まで覆い隠すことは美徳ではない。1977年から40年以上にわたり李元大統領の“執事”と呼ばれたキム・ペクチュン元大統領府総務企画官の具体的な陳述がなかったならば、検察は60億ウォンを軽く超えるサムスンの訴訟費代納など100億ウォンを超えるわいろ疑惑を捉えることは容易でなかっただろう。キム・ジュソン、モク・ヨンマンという二人の元国家情報院企画調整室長が、17億5千万ウォンに及ぶ対北朝鮮工作金を李元大統領側に上納した事実を打ち明けたことと、キム・ソンウ元ダース社長が李元大統領の指示でダースを設立したと告白したのも同様だ。

 今日暴露した事実について、なぜ昨日は沈黙したのかと恨むことはできる。だが、彼らに「裏切者フレーム」を重ねてかぶせることは、「なぜずっと沈黙していなかったのか」と責め立てるだけのことだ。

 「裏切者の烙印」はむしろ、状況がここまで駆け上がったにもかかわらず謝罪の一言もなく「私は知らない」と居直る“彼”にふさわしいようだ。彼は、自らの良心を裏切り、一時は惜しみない支持を送った国民に対する礼儀まで裏切った。依然として何の誤りもなかったように対応する彼の態度は、私たちが信じた最小限の社会正義まで裏切っているといえる。

キム・ヤンジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:3/14(水) 11:59
ハンギョレ新聞