ここから本文です

雪が解ける太陽光発電システム、除雪作業を軽減して発電量もアップ

3/15(木) 9:10配信

スマートジャパン

 環境システムヤマノ(福島県須賀川市)は、人力による除雪作業を省力化できる「融雪機能付き太陽光発電システム」を開発。効率良く融雪して発電量を増やすことができ、条件によっては雪国特有の融雪エネルギー代をゼロにできるという。東北6県および全国降雪地域で2018年5月から販売を開始する。

融雪ヒーターの仕組み。センサーによる自律稼働と半分ずつの発電によって電気料金を削減できるという 出典:環境システムヤマノ

 降雪地域では冬の期間、屋根などの雪下ろしに時間と労力を費やしている。一方、近年は若者の減少で過疎化が進み、高齢者による屋根雪処理中の転落死亡事故や落雪による近隣とのトラブルもみられる。さらに、人手不足で賃金が高騰する影響で、屋根の雪下ろしが進まず、家屋の倒壊するといった被害も起きているという。

 この雪下ろしを省力化する方法として、融雪ヒーターや化石燃料による不凍液循環融雪システムを導入している家庭・自治体が多数あるが、二酸化炭素の排出といった環境負荷や、化石燃料費の変動によって融雪費用の負担が増大しているのが現実のようだ。

 今回開発した太陽光発電システムは、電流を逆流させて太陽光パネルを加熱して雪を融かすシステムを搭載。独自開発したセンサーが降雪を感知すると、自動でヒーターが作動し数分で発熱する。ヒーターは片側ずつ発熱し、雪が解けると一定時間で反対側を加熱する。これにより、融雪電力契約の基本料金を抑えられる。

 雪国では積雪により太陽光発電には不向きといわれているが、これを解消するため同社は、単結晶太陽光発電パネルとアモルファス太陽光発電パネルの両方を採用。日差しが強い南面屋根に単結晶シリコン型太陽光パネル、北面など日差しの弱い屋根には薄膜のアモルファスシリコン型太陽電池を設置する。2種類の太陽電池を組み合わせることで屋根全体を覆うことができ、全体の発電効率を高められるという。これにより売電量が増え、同社の実証では、融雪に掛かるランニングコストを相殺できたとしている。

 システムの施工費は屋根形状により異なるが、1平方メートル当たり6~8万円が目安になるとしている。