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<アスベスト問題>堺市煙突は「取り残しの手本」調査の専門家が指摘

3/15(木) 6:50配信

アジアプレス・ネットワーク

大阪府堺市が書類送検された煙突のアスベスト違法工事後の2017年3~4月に実施された現場の後片付けの工事で起きた「取り残し」疑惑。市の指示で隠ぺいされたアスベストの取り残しは存在するのか。(アジアプレス/井部正之)

[関連写真を見る]知らぬうちに体蝕むアスベスト。危険を知らされず防じんマスクもしていない石綿工場の若い女性行員たち。笑顔が痛々しい。(9点)

◆専門除去業者が取り残し断言

「あー、これは残ってますね」

堺市が隠ぺいを指示した報告書に載っていた写真を見て即答したのは煙突のアスベスト除去を専門に行う除去業者だ。

その除去業者に見てもらったのは書面をそのままの見た目でデータ化したPDF文書である。まずその業者が指摘するのは改ざん前の報告書の19ページ上段の写真だ。写真を拡大して見ながら、こう説明する。

「躯体のコンクリートが光の加減で白くなることはあるけど、こういう帯状に残っているのは経験上(アスベストが)残っていると思う。煙突から(除去装置を)引き上げる速度を失敗するとこういうふうに螺旋状に残るんですよ」

煙突内のアスベスト除去は超高圧水で煙突内側のアスベスト含有断熱材を削り取る「ウォータージェット工法」が広く採用されている。

煙突の上から超高圧水を噴射する除去装置をつり下げ、超高圧水の噴射を開始。ノズルは煙突の縦方向と垂直に複数取り付けられており、各ノズルから超高圧水を噴射して煙突内のアスベスト含有断熱材を削り取る。

ノズルは水圧で横回転するので360度まんべんなく除去できる。これをゆっくり引き上げることで、煙突内のアスベスト含有断熱材をきれいに除去できる、というものだ。除去業者は言う。

「これだけ螺旋状に線が付いていて線の幅が広いので、引き上げるのが早すぎたんでしょう。(煙突の)内径60センチメートルだとけっこう大物なんで、ゆっくり上げるようしないと。こういう場合は1回さーっと上げてある程度かき落として、2回目、3回目と持っていくんですね。これだと1回しかかけてないと思う。2回かければ、こんなに残るわけないですよ」

この写真はもともと分析機関が取り残しの存在を指摘していたものだ。奇しくも煙突専門の除去業者も同意見だったことになる。ちなみに煙突上部は2017年4月12日の再作業後も〈4/12に手の届く範囲を再度除去したと聞いたが、落としきれていないようだ〉とも指摘されている。

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